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40話、罪深き美味しさ ページ41

「──お待たせ致しました。此方、A5等級神戸牛サーロインステーキになります」


……………今なんて言った?
はい?
A5って聞こえなかったか?
ピシッと自分でも分かるほど固まった
どれだけオーナーさんの説明を聞いてなかったのか見受けれる
綺麗にカットされたお肉が皿に並べられ、何時でも食べて良いですよー状態だが……よもや、これは……っ


「さて、冷めないうちに頂くとしようか!」
「は、はははいっ!」
「プッ!…よもや、先程の説明をちゃんと聞いてなかったな?」
「いや、その…っはぃ。」


あの、マジでなんで私なんかをこんな所に連れてくるんですか??
人の話をちゃんと聞いてなかったのがバレてしまったが、そんなこのよりもお会計の方が心配で…今から胃が痛いです
シュンとしている私を余所に煉獄さんは楽しそうに「素直でよろしい」っと笑い、ソッとワイングラスを持ち上げた
それに慌てて私もワイングラスを持って、少しだけ上に上げた
ワイングラスはとても繊細で、刺激を与えれば簡単に割れてしまうらしい…ってどっかの夢小説で読んだ
ワイングラスをぶつけて音を立てる行為は格式あるお店ではマナー違反とも取れる大人の常識ってやつだ


「……んっ!?…おいしい」
「それは良かった!口当たりもいいし飲みやすいだろう?」
「ふふっ、赤ワインって苦いイメージだったんですけど…これは凄く飲みやすいし、後からくる果物の風味…ですかね、それが良い気がします!」
「中々の褒め上手だな!…さぁ、肉も楽しもう」
「はいっ!」


口に入れた瞬間に広がるフルーティーな味わいと深みのある味わいに口の中で何度も味を馴染ませた
思ってたより飲みやすい
気を遣って貰ったのは重々承知はしているが…凄いなー
ワインの味に心躍りながら、綺麗に並べられたお肉を一掴み
割りと真っ先に安心したのが、箸で食べることだった
ここでフォークとナイフだったら正直、泣いてた


「……ッ!?れ、れ煉獄さん!お肉が…っ!ぇ、あ…っテ、テレビとかでよくお肉が口の中で溶けるって…嘘だと思ってたんですけど…ッ!!」
「……そんなに美味しかったか?」
「はいっ!!!」


興奮の余り早口になったのは許せ
しつこくない程よい口溶けの柔らかさで、ひと噛みすれば肉汁と共に崩れ行くお肉に震えた
こんなに素晴らしい物が存在して良いのか?
いや、ダメだ…これは戦争になる
罪深い美味しさだ…っ

41話、違います…ッ!→←39話、葡萄酒



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(プロフ) - さやさん» 初コメ本当にありがとうございます!これって本当に面白いのかな?って時々、不安になるのでそう言って貰えると凄く嬉しいです!読んでくれてありがとうございますッ!! (2021年11月26日 21時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 初コメント失礼します!めちゃめちゃ面白いです!!コン寿郎とか夢主ちゃんのノリとかすごく笑わせてもらいました(´▽`♡)続編の方、いまから読ませていただきます♪ (2021年11月26日 3時) (レス) @page49 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年10月23日 9時

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