検索窓
今日:19 hit、昨日:26 hit、合計:94,687 hit

24話、お高い苺ですよ ページ25

「うおおぉおおっ!!桃っ!!でっかい!!煉獄さん!!桃っ!!桃ですよ!3つも!?わぁーっ!」
「クッ…それは有名な桃でな、人気があると評判の高いヤツだ…今が丁度食べ頃らしいからなるべく早めに食べるといいぞ」
「………食べたらなくなりますよね?」
「当然だろう?」
「えー!」


ずっと眺めていたいこの美しさ!
程よく色味の付いた赤に綺麗な美尻…っ!
特別好物でも無いけど、この桃は人生観を変える逸品であることは間違いない!!
もう一度、思いっきり桃の香りを堪能した
ムフッ!幸せでござる
さて、もう1つの明らかヤバそうな箱に手を掛けた


「……これ絶対高いヤツですよね?」
「直球だな!そこまで高くはないぞ」
「そこまで?…とは??」
「そんなことより早く味の感想をくれないか?」


まてまて!そこは流す所じゃないだろ?
なんで苺が間隔を空けて綺麗に並んでるんですか?
私の知ってる苺ってギュウギュウに入った透明なパックなんですけど?
この輝く赤い宝石は何ですか?宝石箱かよ!?
次元が違いすぎて一周回ってキレそう
まぁ、くれた本人が早く味の感想を言えっと言うならば──
無我の境地に辿り着きそうな感覚のまま、赤い宝石箱を持ち手狭なキッチンへと向かった

ゴクリッ!

水道水で洗って良いものなのか?
天然水を買いに行った方が良い?
そもそも私ごときの舌で味わえるのか?
え?本当に一粒おいくらですか?諭吉様飛ばないよね?まさかね?


「──どうした?切らないのか?」
「こ、これって水道水で洗っても大丈夫なヤツですかね?」
「はっはっはっ!いくらなんでも流石に洗わなければイケないぞ?…大丈夫、これはただの苺だ」


……お高い苺ですよ、煉獄さん
後ろから声を掛けられ、慌てて煉獄さんに質問したら思いっきり笑われた
ビビっても埒が明かない
大きい一粒の苺を持ち、ゆっくり優しく丁寧に荒いまな板の上に乗せて包丁で──緊張するなぁあっ!?おい!
サクッとすんなり包丁が入り当たり前のことに緊張した
ヘタを切って、とりあえず真ん中を切って二等分にした瞬間に広がるみずみずしい香りに口元が緩む緩む

ど、どうせならもう一個ぐらいなら食べたいよね…っ?

これ程までにみずみずしい物だ
恐らく1つだけでは物足りないだろう
欲に負けてもう1つ苺を取り出して荒い、切った
少し味見を……っと思ったけど、想像もつかない恐れに半分に切った片割れを煉獄さんに差し出した


「さ、先に煉獄さんからどうぞ…っ」

25話、餌付け→←23話、幸せの舞



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
181人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - さやさん» 初コメ本当にありがとうございます!これって本当に面白いのかな?って時々、不安になるのでそう言って貰えると凄く嬉しいです!読んでくれてありがとうございますッ!! (2021年11月26日 21時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 初コメント失礼します!めちゃめちゃ面白いです!!コン寿郎とか夢主ちゃんのノリとかすごく笑わせてもらいました(´▽`♡)続編の方、いまから読ませていただきます♪ (2021年11月26日 3時) (レス) @page49 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2021年10月23日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。