組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について

１４話、善行は尽くした！ ページ15

「いらっしゃいしゃせー」


やる気のない店員の声と来店の音が鳴る
店内放送のBGMを流して聴く

ﾄﾞｷ…ッﾄﾞｷﾝｯ！

き、緊張する…っ

本日は不滅の刃の一番くじ発売日
都心の方は激戦区で午前中には完売という情報が入っている
がっ！！
ここは飛躍的、都心方面から離れている
云わば穴場スポットのコンビニ！
くじの残り数を確認したらちゃんとD賞のコン寿郎さんも確認済み！
本当に今大人気の不滅の刃なの？って疑いたくなるぐらいにはまだまだくじは残っていた
本当に穴場だ…っ！
まぁ在庫確認はOKだが、一番の難関は引き運だ
私は自慢ではないが運は悪い！
それとくじを引くに辺り周りの人に迷惑は極力掛けないようにする！オタクの心得だっ！

──よし！あの人が居なくなれば誰もお客さんは居なくなる！今だッ！！

くじ引き換え券を素早く取り、今一度深く深呼吸
大丈夫！私ならイケる…コン寿郎さんの決戦BGMも聞いてきた！
お家のタスクを全て終わらせた！偉いっ！
そんな偉い私ならきっとコン寿郎さんも褒めてくれる！よし！よしっ！！イケる、イケるぞッ！！
最後のお客さんが会計を終わらせた所で、いざ！勝負ッ！！
っと意気込んだその時
来店音が耳に届いた


「おや、こんな所で珍しいな」
「…ッ！！れ、煉獄さん…ッ！？何故に？？」
「俺がコンビニに来たらダメなのか？」
「いやいや…っ」
「…煙草が切れたんだ」


そう言って眉を下げながら空の煙草を見せてくれた
そういうのって部下に頼むイメージだったから…っ
全くもってここの空間に場違いなスーツ姿のイケメンが浮きだつ

…ハッ！？煉獄さんに気を取られて忘れてた

前を向けばめんどくさそうに、さっさとしろよ〜
っとても言いたそうな店員さんが居たので慌ててレジに進んだ
今はくじに集中っ！


「あの、からあげくんレギュラーと…煉獄さん煙草の銘柄何でしたっけ？…いや、言われても分からないや！見せてください！」
「ん？これだが…」
「うん！…えっと223番の…それ！２つ下さい……それからコレをとりあえず5回お願いしますッ！！」


煉獄さんから煙草を見せてもらい店員さんに説明した
よし！善行はしたぞ！
あとは実力だっ！！
店員さんがくじが入った箱を取り出し、合計金額を提示したので支払いを済ませ今一度、深く深呼吸

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