組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について５

２３１話、無駄のない利用価値 ページ36

「そうだな、俺のお勧めは生きたままバラされる方だな」
「……っ、」
「痛いのは最初だけで、徐々に感覚は麻痺して…気絶するように死ねるんだ……優しいだろう？」
「何処がよッ！？」
「ふむっ、どうやら不満らしいな」







──鯨には捨てるところはない──







そんな話は有名だが、人間もまた捨てる所がないほど無駄がない生き物だ
内臓、骨、皮膚──髪の毛に至るまで、一切の無駄がない
もちろん、血液だって金になる
内臓に関しては新鮮なほどその価値は高い
だからバラすのが目的の時は生きたままが基本だ
ヘソから順に上へ指を滑らせていけば、女の首は左右に大きく震えた

想像力は最大の恐怖である──。

そんな言葉を何処かで聞いた気がして笑えた


「２つ目の俺たちのオモチャにされるのは余り良いモノでもないぞ？──俺のところの若い連中は加減ってものをよく覚えれない奴らが多くてな……まぁ、いつかは死ねるから安心すると良い」
「…ぃい、や……っ！」


目の前で同じ女が嬲り殺しに遇うところを見せつけられれば、恐怖は充分だろう
しかも、まだ殺ったのが山本だ
山本以上にヤバい連中など此処には山の様に居るからな
野蛮な野生の獣よりおぞましいだろう

先ほどまでの威嚇した睨みも次第に顔色を曇らせ
涙を溜め始める頃には
体は震え、今にでも溢れ出す寸前だった


「ははっ！…どうした？──今さらビビった所で遅ぇんだよ」


一体、誰に喧嘩を売ったのか…
その身体に教え込ませなきゃ俺の気が済まねぇ──

無理やり髪の毛を鷲掴み、俯く顔を上げさせれば涙は簡単に床に落ちた
今直ぐにでもブチ殺してやりたい気持ちを何とか押し殺しては、地を這うような低い声で耳元で囁いてやれば
声にならない、か細い声を漏らす女に鼻で笑ってやった


















本当に…つまらない女だな、

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