組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１５３話、堪えろ…ッ！！ ページ7

すると、両頬を煉獄さんに引っ張られた
大分手加減はされてても痛い


「…余り俺を困らせてくれるな、」
「気のふぇえでふ！」
「ﾌﾞｯ…全く、酷い有り様だな……おい、車を回せ！Aを近くのホテルに連れていく──それから」


私は至って真面目のつもりだ！
ビックリするぐらい煉獄さんを困らせてるつもりは微塵もないっ！
だから煉獄さんのソレは気のせいですよ！
って言えば呆れたように笑われた
頭を撫でられ、目についた部下の人に指示を出したり
じっと待機していた人達にも指示を取り出した姿は普通に格好良かった


「…俺も後で行くから先に行っててくれ……いいな？」
「──っ！ぃ、嫌だッ！！煉獄さんも一緒がいいっ！」


言い聞かせるように優しく言ういつもの煉獄さん
なのに、今の私には全然信用ならなかった
煉獄さんの服を握り締めて、離さんばかりにすがり付いた


煉獄さんから離れてはイケない──


使命感のような、そんな確固たる強い意思へと変わった
私の積極的な行動に目を丸くする煉獄さんは何度か瞬きを繰り返していた


「…よもや…それ程までに俺と離れたくないのか？」
「うんッ！！一緒に居たいッ！離れたくないッ！！」
「よも……っ！？……ほぅ、」


ジワジワとくる恥ずかしさをグッと堪えた
穴があったら入りたいレベルの案件だ
それでも煉獄さんがこの場に残ることだけは避けたい
満足そうに頬を緩める煉獄さんに熱が顔に集まるのが嫌でも分かる


「うむっ！Aからのおねだりならきちんと聞かねばならないな！」
「〜〜っ！//」


我慢だ…っ！
堪えろ…ッ！
無駄な血を流させない為にも──っ！


「ゴミはきちんと持ち帰れ……分かったか？」
「はい！」


まぁ、大人として当然だろう
なんて頷きながら煉獄さんと部下の人のやり取りを見ていた
完全にお開きモード全開になってしまったことに申し訳なさが凄い

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