組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１８７話、ベッドの上での約束 ページ41

軽く会釈をして下げられた頭の角度に文句を言えば渋々、下がる頭に私はまだ下げさせた
端から見たら恐怖映像も良いところだ


煉獄組の若頭に頭を下げさせているのだから──


私の視線からでも分かる煉獄さんのつむじを押し潰してやりたい気持ちをグッと堪え、ふわふわな煉獄さんの髪の毛に触れてわしゃわしゃしてやった


「……もふもふ！…これで許して上げましょう！私、えらい！」
「ふっ、全く…君には敵わないな…っ」
「気分が良いので膝枕も特別に許可しまーす！」
「では、お言葉に甘えるとしよう！」


私の膝の上に寝転がる大型猛獣の毛並みを撫でる姿はまるで飼育員様々だ
優しく頭を撫でれば心地よさそうな笑みを浮かべるものだから此方まで何だか嬉しくなる

こんな姿なんて部下の人には絶対に見せちゃダメだろうに、色んな意味で……


「さっき……仕事の電話でした？」
「あぁ……自分の立場も理解できないバカの相手は疲れる」
「…ぉおぅ…っお疲れ様です」


お腹に抱きついて、甘えるように擦り寄る姿に先ほどの電話の声は嘘であって欲しいと願いたくなるほどのモノだった
労うように頭を優しく撫でた

若様は大変ですなぁ〜〜

私も自分の立場を理解しよう！っと心に決めて頷いていたらソッと頬を撫でられた


「……嬉しそうですね？」
「あぁ、凄く嬉しいぞ？…漸くAが俺の女になるって言ってくれたからな」
「…………言いましたっけ？」
「………あ"ぁ？」


めっちゃドスの効いたいい声が返ってきた事に息が止まったが、本当に記憶が曖昧だ
自分でも何を口走ったのか……いや、少しなら記憶にある
そんなことも言ったようなー？レベルの
とても曖昧なら誤魔化せば何とかなりそうな気がしたが、流石は煉獄さん！目力がすっごいなぁ〜〜っ！！


「記憶がないならもう一度、言わせてやろうか？」
「…ぇ、…んーっと、言ったような気がするんですけど…ほら！ベッドの上の約束？って無いも──ッ！？」


ベッドの上での約束ごとなど無いものと同じ──

大人の言葉遊び──

そう解釈もしてるし、そんなモノだろう
っと割りきった事を言えば腕を引っ張られ、横抱きにされたままソファーへ連行された
心臓など、既に悲鳴を上げていた

く、喰われる…っ！？

身体が強張っていたら、私の考えとは全く違って
私をソファーへ下ろすと、目線を合わせるようにその場にしゃがみ
優しく、それでも熱の篭った手で握ってくれた

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