161話、腸が煮え繰り返る ページ15
煉獄 〜視点〜
Aが何をそんなに心配しているのか、理解できないが
何がなんでも離れて欲しくない
しかも部下に連絡を取られるのが困る様子で
Aなりに頑張ってる姿にクるものがあったが、何とか押し殺した
今なら何でも俺の頼みを聞いてくれる好機ではあったが──
そんなつまらない事をアレ以上してるほど俺の余裕も限界にきていた
── " 腸が煮え繰り返る " ──
その言葉がこれ程までに相応しいとは思いもしない感情でどうにかなりそうだった
彼女に近づく度に臭うアルコール臭
髪の毛を洗う際にチラチラと見え隠れする首の爪跡
そして──
愛らしく思うその顔には痛々しい跡──
平気なフリして笑うその姿を見ると同時にあの糞どもブチ殺してやりたい感情が押し寄せてくる
ソレを好まないAには申し訳ないが、そんなこと知ったことではない
携帯を置いていく事を条件に漸く晴れて自由を手にした
別れ際に、申し分けなさそうな表情で眉を下げるAの姿が愛おしく思った
携帯なんて物は情報の塊だ
それを安易に他人に預ける行為は正に危険な行為そのモノだ──
だからこそ、Aに預けた
少しでも信用してもらいたい気持ちもあるが……
「ククッ……バレたら怒るだろうなァ」
怒った表情も好きだからソレは別に構わない
ただ厄介なのは信用を失うことだ──
それでもやらねばならないことが俺にはある
若頭として──
1人の男として──
緩む口元を手で覆い、俺は静かに部屋を出た
カードキーを持ち出さずに出れば自動でロックが掛かる仕組みだが…
こうなってしまえば帰ってきた時には必ずAの手を借りねばならない
上手い言い訳でも考えないとだな
どんな表情で迎え入れてくれるのか、楽しみにしつつ俺は急ぎホテルの外へ出た
出入口の少し行った先に待たせてある部下の車に乗り込んだ
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棗(プロフ) - クロさん» そんな!?勿体ないお言葉…ッ!凄く嬉しいです!これから…だなんて、えへへ〜っ!すみません。ご期待に応えれる作品であれば幸いなのですが、これからもヲタクライフ強火で書ければ…!っと思っておりますので、少しでも楽しんで貰えるよう頑張ります! (2021年12月7日 0時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ナキサさん» ナキサさんっ!!ありがとうございますっ!ナキサさんにそう言って貰えると嬉しいです!!応援もありがとうございますっ!日々、頑張っていきますっ! (2021年12月7日 0時) (レス) @page46 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 私のお気に入りの作品の中で、一番好きな作品です。棗様、いつも楽しいお話をありがとうございます!若様とヲタクな夢主ちゃんのこれからを想像しながら毎日更新されるのを楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2021年12月6日 8時) (レス) @page39 id: 6871d01b79 (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - イケメンな若様、最高ですね〜!夢主ちゃんとの関係値が好きです。応援してます! (2021年12月6日 1時) (レス) @page39 id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 梅好きさん» 梅好きさん嬉しい言葉をありがとうございます!優しい世界に泣きそうです!とりあえず、ティッシュをどうぞ…!とても恥ずかしい気持ちで一杯なのですが、そう言って貰えると本当に励みになります!これからも頑張りますで引き続きティッシュ片手に宜しくお願いします! (2021年12月4日 6時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月28日 1時