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105話、さらば…苺よ ページ8

普段モンブランは余り買わないが、こんなに美味しいモンブランを食べてしまえばもう他のモンブランはただの栗にしか思えん!ぐらいには頬っぺたが溶けた
機嫌だって簡単に直ってしまうもんさ
幸せいっぱいに溶け落ちる頬っぺたを押さえては口の中で残る栗の味を楽しんだ


「ぁ…モンブランと言えば!秋になると、さつまいもと栗を混ぜて作るモンブランってのをよく見るけど美味しいんですかねぇ〜」
「絶対に美味しいだろうなッ!!」
「………。スイートポテトみたいな感じなんですかね〜」
「絶対に美味しいだろうなッ!!!」
「……作れませんからね?私、お菓子の才能無いですからね!?」
「……よも、っ!?」


余計なことを言ってしまったが、作れないものは作れない
めちゃくちゃ落ち込んでるけど…言わなきゃ良かったな、反省──
いや、勝手に作ってもらえると期待するのが大きな間違いだ!
人生はそんなに甘くないぞっ!
大分落ち込んでいる煉獄さんに居たたまれなくなり、大切に取っておいた最後の苺を煉獄さんの口元へ持っていけば食べてはくれた


私の苺よ…っ!
甘くて果汁が最高だった苺よ…っ!さらばだ!


煉獄さんの落ち込みに比べたら最後の苺ぐらい…っ!私は平気だ!
無表情になるぐらいには思う所はあったけどね


「!」
「苺のお礼だ!」
「栗ですよ!?モンブランには1つしか入っていない栗ですよ!?正気かッ!!?」
「些か大袈裟過ぎじゃないか?」
「一大事ですよ!!」
「そうか…なら尚更Aにやるべきだな!」


どんな理屈だーいっ!
苺のお礼と言ってモンブランの中に入っている秘宝たる栗を差し出してくれる煉獄さんの思考を疑った
言わばコレはショートケーキの上に乗ってる苺と同格のレベル!
それを易々とくれてやる懐の広さに驚いた
あと、その笑顔でお腹いっぱいです!
ただの栗だろ?って表情で首を傾げる煉獄さんに左右に首を振りながら未だに信じられない現実に怯えていたら無理やり口の中に栗を突っ込まれた


「……煉獄さんって短気なんですか?」
「くだらない意地を張る時間が勿体無いだけだ」
「人にはそれぞれ大事なコトがありましてね──」
「ふむふむっ!では次はプリンにするかッ!?」
「人の話を聞く気ありますか?」


聞いてるフリして全くもって別の話題に持っていこうとする辺り笑顔が固まる
私が順を追って説明しようとしたのに!
プリンの入った瓶を片手に笑顔で笑うもんだから不完全燃焼で私が折れてあげた!あげたっ!!!

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(プロフ) - さやさん» さやさん!ありがとうございます!んんッ!夜更かしはお肌の敵ですよ!(人の事言えない)キュンキュンして貰えて嬉しいです!じっくり読んで貰えて恐縮です。ご期待に添えれるよう頑張っていきますので、応援凄く励みになりますッ!! (2021年11月26日 22時) (レス) @page41 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 1にコメさせていただいた者です!笑いながらキュンキュンしてじっくり読み進めていたらこんな時間に!( ; ・`д・´)やっぱりめっちゃ面白いです!煉獄さんのモード切り替えが(*´Д`)お気に入り登録させていただいたので、これからも応援させてください(*´ω`*) (2021年11月26日 5時) (レス) @page41 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年11月21日 22時

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