139話、どっせい!どっせいっ!! ページ42
「ぁ、煉獄さん…私──」
「煉獄さぁん!!何処に行ってたんですかぁ?もー探したんですよぉ」
「………あぁ、すまない…少し彼女と、な」
「そうなんですかー!それより今からみんなで川で遊ぼうって話になっていてー!」
ホワホワ気分で煉獄さんと一緒のプチ探検も、みんなの騒ぎ声と共に終わりを付けてしまうのが少し心寂しいっと感じていた瞬間
スンっと真顔になるのが自分でも分かるぐらいには耳障りな声がした
まさかの戻ってきた瞬間に優香里さんたちとエンカウントするとは思いもしなかったので、咄嗟に煉獄さんとの手を離した
そのベタベタ触る行為は何とも言えないのでなるべく見ないように見ないように……
「そうか!川で遊ぶならAも一緒にどうだ?」
「すみません…私、先にトイレに行ってきます」
「そうか…っ場所は大丈夫か?なんなら──」
「煉獄さぁん!はやく〜!」
「………私は大丈夫です!」
煉獄さんの誘いに全力で頷きたいのは山々ではあるが……
如何せん逞しい煉獄さんの腕に引っ付いてる女が居るから苦渋の選択として諦めよう
そして、トイレに行きたいのは本当だ
少し眉を下げた煉獄さんの表情に無理に笑って手を振って見送った
いーいーなーいーいぃなぁー
「…お前はお呼びじゃないんですぅ〜って目がムリだなー」
ブツブツ文句を言いながら「どっせい!どっつせいっ!」とコン寿郎さんのかけ声を真似ながら公衆トイレへの道のりを歩く歩く
川辺から少し距離があるのは難点だが、まぁ独り言を喋るぐらいには人っ気がないからいい
私も勇気があれば、あの逞しい煉獄さんの腕に抱き付けるのに……
あと胸も大きければ最高だな
「おー!中々キレイですなぁ〜」
偏見ではないが、少し覚悟して行った公衆トイレも意外と清潔で少し安心
用もたし終わり、コン寿朗さんのイメージカラーであるオレンジ色のハンカチで手を拭き、さてっと…
「どうやって時間を潰そうか!」
今から呑気に行った所でキャピキャピして遊んでる煉獄さんを見るのはとてつもなくしんどいし…
かといってこんな土地勘の無い所で探索するのは愚策としか言えないので困った!困った!実に不甲斐なし!
煉獄さんと繋いだ右手を握っては閉じを繰り返した緩みそうになる口元を隠した
今日一番の楽しい思い出をありがとう!!
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棗(プロフ) - さやさん» さやさん!ありがとうございます!んんッ!夜更かしはお肌の敵ですよ!(人の事言えない)キュンキュンして貰えて嬉しいです!じっくり読んで貰えて恐縮です。ご期待に添えれるよう頑張っていきますので、応援凄く励みになりますッ!! (2021年11月26日 22時) (レス) @page41 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 1にコメさせていただいた者です!笑いながらキュンキュンしてじっくり読み進めていたらこんな時間に!( ; ・`д・´)やっぱりめっちゃ面白いです!煉獄さんのモード切り替えが(*´Д`)お気に入り登録させていただいたので、これからも応援させてください(*´ω`*) (2021年11月26日 5時) (レス) @page41 id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月21日 22時