54話、雰囲気に持っていかれたぁあッ! ページ6
「ふむっ、そうか!なら安心だな!」
「……何が?」
「君の好みのタイプの話だが?俺ならAの理想になれると言っている」
「……なんで??」
何がどうなったらそうなる??
いや、正に煉獄さんなら完璧だろうけど…
話が未だに掴めていない私を置き去りに、満足そうに笑う煉獄さんに着いていけてない
社会的余裕って意味ですか?あんれぇ〜〜?自慢されてる気になっちゃったぞぉ〜?
まぁ、この人が極道の若様でなきゃ普通に惚れてた
っと言うより接点が無さすぎて会うことすら叶わなかっただろうに
「そ、それより…煉獄さんの好みのタイプはなんですか?」
「俺か?そうだな…見ていて飽きない…それでいていつも期待をいい意味で裏切ってくれる…可愛い小動物的な子が好みだな」
「…………へ、へぇー!それは中々ハードルが高そうですね?」
「──そうか?」
うん。一つだけ言わせてくれ
どうして私の目を見つめながら話すのかな?
いや、煉獄さんは陽キャだから人と話す時は目を見て話すタイプなのだろう
私は勿論、人の目を見ながら話せないタイプだから今がとてもツラい
チラチラ視線を泳がせてますもん…っ!
ピタ…ッ
「…ッ!れ、れ──」
「ん?」
カウンターテーブルに手を置いて話を聞いてたせいもあるが、まさか手を握られるとは、思おもももも…っ!
プシューーーッ!!
「おぉお手洗い…っし、失礼しましゅッ!!////」
結果、逃げました──。
最後の決めてのニッコリ微笑まれれば完全なオーバーキル
私には無理だッ!!!
あの、色気と雰囲気は危ない!
普通に持っていかれる…ッ!
火照る顔を手で覆い、急いでお店の奥にあるトイレへと逃げた
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月5日 0時