91話、目が笑ってないッス ページ43
中々受け取って貰えない事に焦るほどの間が生まれ始めた頃、隣にいる煉獄さんが一言「…受け取ってやれ」っと許可が降りて漸く受け取って貰えた
あれれ?仕事中だからダメってヤツ?
っとは思ったが山本くんは、からあげクン食べてたから問題ないハズだが…
「……わざわざソレだけの為に買いに戻ったのか?」
「車まで出して貰って、その上待たせたんだからこれぐらい普通ですよ!…それと、これは煉獄さんの分です!」
「………」
煉獄さんの眉間にシワが寄ってる気がするけど、気のせいとして
煉獄さんにも缶コーヒーを渡せば少し固まった後、受け取ってくれた
「あッ!!勿論、煉獄さんのお礼は日曜日にが、頑張りますから…っ!」
「…フッ、期待している」
ゆっくりと振動の少ない快適な乗り心地の高級車が動き始めた
笑われて頭を撫でるまでの動きがもう、手慣れすぎて何にも言えねーっ!
大人しく目を瞑って甘んじて撫でられ続けた
煉獄さんの撫でる手は私の頬まで降りていき
そして一言、背筋が凍るほどの言葉を吐いたんだ
「──余り他のヤツに餌付けしてくれるなよ?」
「…殺したくなるから」
ガギッと身体が硬直したのは言うまでもなく
確実に今、煉獄さんの顔を見たらお漏らしするじゃないかと心配するレベルの緊張が走った
「…じょ、冗談…ですよ、ねっ?」
「………………ははっ!冗談だ!」
間がすっごいなぁ〜〜っ!
勇気を持って煉獄さんの方を見れば無邪気に笑ってる
笑ってるけど…
あぁ、これが目が笑ってないって表情なのか
っと、初めて認識した人の表情であった
チラリと運転席のお兄さんの方を見てみたら、無表情のまま顔は青ざめていた事に同情とこんな事はあんまりしない方が良いと決意した瞬間であった
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月5日 0時