組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について２ (ページ15)

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６３話、初めて直に感じる恐怖ページ15

その場の空気が一気に冷え込んだ
熱い眼差しも何のその、空気の読めない私はバッサリと煉獄さんからの告白を切り捨てた
暫しの沈黙の後、煉獄さんはゆっくりと口を開いた

「……試した事を怒っているのか？」
「？そんなこと気にしてないですよ…普通に私と煉獄さんでは釣り合わないからお断りしただけです」

ぁ、試されたんだ──
って思いながらへラッと答えた
私と煉獄さんとでは持っているモノが違う
住む世界も、価値観も…生まれ持った武器も
そんな凄い人と付き合うなんて恐ろしいマネが私に出来るハズがない
片手を上げて、諦めてください。そして、早く下ろして。っと煉獄さんに無言の訴えをすれば、漸く下ろして貰えた

「私なんかを好きだと言ってくれたことは嬉しいかったです…ありがとうございます」

では、っとクルリと回りいざ行かん！バスルームへ！！
っとドアノブに手を付けた瞬間
ドアが開くのを妨害するように私の横から伸びた腕
勿論、その持ち主は後ろから伝わる怖い気配の持ち主で──

「そんな理由で俺が諦めるとでも？」
「……わ、私は今は誰とも付き合う気は無いんですっ！」
「では何時なら良いんだ？」
「……なんでそこまで私に構うんですか？煉獄さんなら女には困らないですよね？」

言ってから後悔した
つい、後先考えずに出た本音
それは余りにも失礼極まりない失言だった

ﾀﾞﾝｯ！！

ﾋﾞｸｯ「………っ、」
「──他の女と君を一緒にするな」
「…ごめん、なさ…っ」

延びていた手は拳を作り、八つ当たりをするようにドアを殴っていた
謝る声は自然と小さくなる

──怖い、

初めて直に感じる恐怖心に震えた