４３５話、ウイスキー ページ47
「えー！お酒飲むの？私も飲みたいでーす！！」
「Aが “ 月のもの “ で無ければ一緒に楽しもうと思っていたんだがな……悪酔いしたら余計に気分が悪くなるだろう？」
「か、加減します！！」
「ダメだ！」
「ケチィ…ッ！」
ふわふわタオルケットを身体に巻き付けながら新品同様のキッチンで何やら作業をしている杏寿郎さんの様子を見に行けば、とても魅力的なコトをやっていた
もっともらしいコトを言われれば子ども染みた反抗しか出来なかった
杏寿郎さんとお酒を飲み交わすなんて素敵じゃないか…！
普通に血祭りを恨んだ
「……一口だけでもダメ？」
「………そんな顔をされたら弱いの知ってる顔じゃないか？」
「えへへ〜っ杏寿郎大好き♡」
ダメ押しをしてみるものだ〜っ！
タオルケットの両端を両手で持ち上げて、子どもの様にはしゃいだ
「用意するから先にソファーに座っててくれ」の一言で大人しく言うことを聞いた
単純だとバカにしたって構わないさ
カチャリッと良い音を鳴らしながら置かれた
よくキャバクラや飲み屋さんに在るような水割りセットと、とても綺麗な彫りがされているロックグラス──
聞かなくても分かる
絶対高いヤツ
パッと見なんて100均に売ってるんじゃないか？
なんて、一瞬思ったが…
“ あの “ 杏寿郎さんだぞ？
庶民の味方100均様の存在すら知っているか危うい……そこから導きだされた答えは
──つまり、お高い品
どうしよう……
私が唯一知ってるグラス名が『バカラ』って言うグラスにこんだけ出す？ぐらいのアホみたいな値段のヤツ
夢小説で出てきたワードで気になって１度だけ調べてみたことがあるが──まさかな？
……まさか、怖くて本人に聞けない小心者です
そんなお高そうなグラスに注がれた琥珀色の液体に私はゆっくりと唾液を飲み込んだ
じ、人生初のウイスキー！！
「初心者には少し苦いだろうから薄めてある……少しだけ飲んでダメだったらおしまいだからな？」
「はーい！」
大袈裟に手を上げては気分上々に差し出されたグラスを手に取った
軽く音がなる程度にぶつけては「「乾杯」」っと口を揃え、期待に胸を膨らませた一杯を口に運んだ
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棗(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます！評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい！大丈夫です！寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします！ (2022年5月27日 22時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます！評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください！ (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年5月13日 21時
