組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について９

４３４話、過保護さん ページ46

「………杏寿郎って過保護さんなんですか？」
「……そうか？」
「これは…その…少しやりすぎでは……？」
「そんなことはないだろう！大事なキミの身体のコトだぞ？！」



あ──、はい…。
私が悪かったです
変なこと言ってすみませんでした



















杏寿郎さんのお風呂を見送ってから私は我が物顔でソファーに寝転んでは大きなテレビの電源を付けてはお決まりなBSのアニメ欄を漁っては時間を潰した

劇場版総集編『メイドインアビス』は安定の面白さだが、やはり総集編──
必要ではないところは容赦なくカットされるから普通にアニメが見たくなる衝動に苦しんだ





もはやそれが策略なんじゃないか？っと思いたくなってきた





とりあえずこれだけは言わせてくれ──






ナナチが度し難いほど可愛い♡






劇場版プリキュアを応援するチビッ子が如く
闘うレグを応援していたらタオルを肩にかけながら戻ってきたお風呂上がりの可愛い杏寿郎さんが来た



「…………また違うアニメか」
「日本が産み出した文化だよ！」
「ふぅん」
「それよりお風呂上がるの早くないですか？ちゃんと温まりましたか？？」
「Aとの時間が減るから簡単に済ませた！」



人の事はあれこれ言うくせに自分の事に関しては──


なんて言ったら最後、終わりなき戦いが幕を開けそうなので黙ろう
それが最善策だと信じていたら杏寿郎さんの手に持っている “ モノ “ に目が止まった



「……杏寿郎…それは？」
「ん？『身体を冷やしてはイケない』とネットで書いてあったからな！…湯冷めしたら大変だ！！」








「………杏寿郎って過保護さんなんですか？」








ネットの知識を余り鵜呑みにしてはイケないような気もする
っと言いたいが──

嬉しそうに柔らか高級感溢れるタオルケットを私に被せる杏寿郎さんの過保護さんには苦笑いを浮かべる私であった









このタオルケット持ち帰りオッケーですかね？












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