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426話、素の破壊力 ページ38

視線を逸らしては、中々返事が返ってこない杏寿郎さんの反応に焦りが募る一方で──
漸く聞こえてきたのは溜め息だった



「…身体は大丈夫か?」
「少し辛いけど鎮痛剤を飲めば平気かな…っそこまで重くないと思う」
「なら此処に居ても問題ないな」
「………ん?」
「必要な物はなんだ?…今からなら店に行った方が早そうだな」



何を仰って??



「あの…杏寿郎さん?生理きたから…その、デキないんだよ?」
「…は?よもや、よもや!これは面白いことを口にするなぁ」


「そんな悪いことを言うのはこのお口か?」



そう言って抱き起こされた私に口付けをする何だが楽しそうな杏寿郎さんにハテナが一杯の私



さりげなく、素の《…は?》の破壊力が凄かった事は伏せておこう



私の予想では少なくとも不機嫌になったり面倒そうな表情とか…
世の中のワルい男どもはデキなくなるとそう言った態度になると思っていたが、完全に思い違いというか
杏寿郎さんに失礼かましてしまったコトに反省した



「嫌じゃない?」
「どうしてだ?最初にも言ったが俺はAと一緒に居られるだけでも構わない、っと…寧ろ帰られた方が嫌だな!」
「………私はデキなくて少し残念…です」



首に抱きつき、小さくなる声のボリュームに消えたくなった
勿論私だって杏寿郎さんと一緒に居られるだけでいい
あわよくば──ってヤツだ
でも、少しだけ期待していただけに落胆も大きかった



「…………ゴム付けて…風呂場ならデキるな」
「……はい?」
「…冗談だ!さぁ、時間が惜しい!早く行こうか」



全くもって冗談に聞こえないんですが?


ゴム付けて…何だって??



ニコニコ笑顔で誤魔化そうとしてるけど、ビックリするぐらい誤魔化しきれてない件について──
テーブルに置かれた財布と床に投げ捨てられていた私のショルダーバッグを片手に杏寿郎さんはスタスタと来た道を戻るように玄関へ向かった



そしていい加減下ろしてほしい





「──君の生理周期を知れただけでお釣りが来てしまうなぁ」





楽しく一人言のように呟く杏寿郎さんの言葉に耳を疑った
その情報を知った所で一体何がしたいのかは敢えて詮索しないでおこう







世の中知らないことも良いことだってあるし──

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(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます!評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい!大丈夫です!寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします! (2022年5月27日 22時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます!評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください! (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年5月13日 21時

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