４２３話、お金の使い道 ページ35
高級感溢れるタワマンの廊下を挙動不審に目を泳がせながら杏寿郎さんに着いて行った
初見では緊張の余り周りを見渡す余裕がなかったが
今ならその余裕は少しはあるので一言言わせてもらうが
エレベーターで上がって曲がった後に再び自動ドアがなんであるんですかね？
しかもご丁寧に施錠ロック付きの……金持ちめっ！
それから息苦しく思えしまうのほどのお堅い絨毯が敷かれた廊下
上を見上げればキラキラした──でも、優しい温かい色の証明
別空間にも程があるなぁ〜
私の一生を賭けても住めることは無いんだろうなぁっと思えてしまうほどの高級マンションだ
寧ろお金の使い道をこんな所に投資したくないってのが本音でもある
「あっ！？待って待って！杏寿郎待って！」
「ん？」
「わ、私が開けたいですッ！！」
金持ちに内心悪態をついていたら目的地に辿り着いた杏寿郎さんの手慣れた流れ作業に私は全力で引き止めては、焦るようにショルダーバッグから新品同様のキーケースを取り出した
少しでも気分が上がるように、暖色系の可愛らしい花を散りばめられたオシャンティーなヤツを買った
買ったものの使い道が無さすぎて…
漸く役目を果たせる事への嬉しさにニヤけそうだった
「………ここの鍵しか入れてないのか？」
「失くしたら大変ですから！」
「折角だし自分の家の鍵も付ければ──「自分の家に入る度にニヤけちゃうからそれはダメですッ！」
至って私は真剣に言ったのに御本人様には笑われました
ぐぬ…っ！
フツフツと沸き上がる羞恥心を堪えながら私はゆっくりと杏寿郎さんの家の施錠を解除した
ドアノブを回そうと手を伸ばしたが、それを掴む前に大きな手によって遮られた
「A──俺との約束を覚えているか？」
「……約束……？」
「ﾌｯ… " 今夜は君を俺の好きにしても良い " っという魅力的な提案の件だ」
「〜〜っ！？いや…ぇ、あっそ、そそれが何かっ？」
唐突に降られた質問の意図が分からず首を傾げれば、とんでもない発言に固まった
何を言い出すかと思えば…ッ！！
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棗(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます！評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい！大丈夫です！寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします！ (2022年5月27日 22時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます！評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください！ (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年5月13日 21時
