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420話、究極の癒し ページ32

「──A?そろそろ行くぞ」
「……………。」
「?……お前ら…Aに何かしたのか?」
「「「してませんッ!!!」」」
「兄貴がAさんのこと小動物扱いしたことを根に持ってるだけですよ」
「……ふむ、」



何とでも言えや…っ!


私は全力で高級そうな食器洗い機で洗われたホカホカの水滴を拭いた
勿論、若様のお迎えコールを無視して──


状況説明する山さんだけどそれに対して笑った山さんも私は同罪だと思ってるからな!?



「根に持たない子だと言っていなかったか…?」
「……杏寿郎さんに関しては別枠です!」
「特別扱いしてもらえるのは光栄だなっ!」



嬉しそうに笑うな!笑うなっ!!


嫌味を込めて言った私の方が罪悪感に殴られそうになった
そのポジティブに捉えれるのが羨ましくも在り、この人の強みの1つなんだなぁ。っと思わず心の中で頷いた



「どうしたら機嫌を直して貰えるだろうか?」
「……暫く直る予定は無いので無理です!」



目元を細めて楽しそうに問い掛けてくる杏寿郎さんにキッパリと今後の予定を告げた
いつの間にか隣にサラッと居るし……


今回ばかりは絶対に流されんぞッ!!


そんな決意を固め、意地でも杏寿郎さんのペースに飲まれないよう身体も少しだけ横にズラした



「そんなに小動物扱いされるのが嫌なのか?」
「バカにされてる気しかしませんが?」
「よもや!これは驚いた…バカにしたつもりは全くもってないぞ?」
「つもりがあったら普通にぶちギレてますよ?」



拭き終わった小皿を綺麗に積み重ねては最後の一枚を積み終え、ふざけた事を口走る杏寿郎さんを私は睨んだ



── " 小動物 " 。



それはとても愛嬌があり、どこか見守っていたい庇護欲を掻き立てられ
ついつい甘やかしたくなるほどの天使のような生物


一言で言えるなら、究極の癒し──。


そんな愛くるしい生き物とは似ても似つかない私に対する扱いに文句が出ない方がおかしい
神聖なる小動物に対しての反逆行為だ!!


何処をどう見たら私を小動物の様に扱えるのか?
謎すぎて一周回ってキレそう……っというよりキレてます


人間は不思議と自分自身が自覚していないことを指摘されると受け入れるのに時間が掛かるモノだと私は思っている
所謂、拒否反応ってヤツなのだろう



私の苦悩をぶつけてやりたい隣の人は首を傾げ、唸り声を上げた

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(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます!評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい!大丈夫です!寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします! (2022年5月27日 22時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます!評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください! (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年5月13日 21時

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