416話、幻滅も何もない ページ28
「此処は俺たちがやるのでAさんは松田の所へ行ってください」
ニッコリ爽やかな笑顔で厨房を追い出された私です
てか、駄々を捏ねたら山さんに強制的に摘まみ出されますた
「…みんなの連携プレー凄いねぇ」
「先輩方の無理難題を押し付けられた上に出来上がったスキルですよ」
「ほぉ〜ん」
流れるようにお盆に乗せられたホカホカに温められたタケノコたっぷり筑前煮
一体いつの間に温め直されたのか…、
山さんに着いて行きながらじっと、みんなの完璧な連携プレーに関心の声が上がったが
その洗礼された動きがこの生活の上に成り立った産物だと聞かされれば頷けた
可哀想に、
「ぁ、そうだ!山さんやい」
「はい?」
「若様ってぶちギレたらどんな感じなの?」
「…………静かですよ」
「寧ろ怒鳴ってる方がまだマシってレベルなんで」
前を向きながら淡々と話す山さんに少し期待はずれと言うか
てっきり笑って誤魔化したり、適当に流されるとばかり思っていただけに聞いといてアレだが反応に困った
「………誤魔化されるかと思った!」
「Aさんならもう何を言っても幻滅しないだろうな〜って確信があって言ってるので大丈夫ですよ」
「凄い信頼!!」
素晴らしい山さんからの信頼に両手が塞がっていなければ拍手したいぐらいだった
幻滅も何も初めから杏寿郎さんの事は極道だと知っている以上、プラスになる事があったとしても、マイナスになる事はこれ以上ないと思っているだけにその心配は無用だと思った
まぁ、一歩後退りすることはありますけどね…
「兄貴がAさんに本気でキレる事なんて無いんですからその心配はしなくても良いんじゃないですか?」
「心配と言うよりただの好奇心でーす」
怖いもの見たさとも言う
見たら見たでチビっちゃうだろうけど…
私は、冗談半分で笑い飛ばしていたが──。
まさか、まさか、この笑い飛ばしてぶん投げたブーメランが自分自身に跳ね返ってくるとは
この時の私は知る由もなかったんだ──。
「手荒な真似をしてすまなかったな」
「!!」
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棗(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます!評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい!大丈夫です!寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします! (2022年5月27日 22時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます!評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください! (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2022年5月13日 21時