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410話、烈火の炎 ページ22

煉獄に頼まれ、空になった大きなどんぶりを両手に持ち若衆と共にご飯のお代わりを貰いにAが席を立って少しした後
煉獄は静かに口を開いた。







「──お前ら、俺を舐めているのか?」







ピシャリと重くのし掛かるような冷たい言葉を吐き捨てる煉獄にその場に居る者は誰一人として顔を上げる者は居なかった。
自分の女の前では大人しくしていた獅子でさえも流石に黙っては居られなかったからだ──。



「松田…お前、アレがAのモノだと分かっていて盗ったのか?」
「…………はい…っでも…まさか、そこまで好きだったとは思わ──







ガッシャーーーンッ!!!







松田の声を遮るように煉獄は松田の頭を掴みそのまま近くにある若衆の分のお膳に押し付けるように叩き付けた。

響き渡る皿の割れる音よりも、怒りに牙を剥き出しにする煉獄の歯軋りの音の方が周りに居る連中には酷く響いたに違いなかった。



「ふざけているのか?…それとも、俺の女を馬鹿にしてるのか?あ"ぁ"??」
「………ぁ…ッ、」
「どいつもコイツも……おいッ宮崎!」
「は、はいッ!」
「お前まさかAの前でふざけた真似してねぇだろうなぁ?」



畳の上で延びてしまった松田を横目に、煉獄はズガスガと宮崎の元へと近づき胸ぐらを掴んだ。
その迫力に宮崎の奥歯はカチカチと音を立てた。
恐怖の余り、思わず首を横に振ってしまった宮崎の態度に煉獄の怒りは烈火の如く燃え上がった。



「……この俺に ” 嘘をつく ” つもりか?」
「ち、違うんですッ!わ…若の女だとは思わず…っその」
「今日、Aが来ることは全員が周知の事実だと認識していたが……よもや、俺の話を聞いていなかった…と言うことか?」
「──っ、!!」



どんな言いワケを並べた所で宮崎に弁解の余地は無かった。
何故ならバーベキューの一件以来、煉獄は組の全員に女性に関することで制限を設けたからだ。



Aが居る時は躾のなっていない女を呼ばない──。



それに関して声を挙げるものは少なからず居たとしても煉獄を前にして逆らえる者は居なかった。
何処の組でも上の命に逆らうことの意味を誰もが理解しているからだ。


そんな子供のような幼稚な言い訳が通用するには無理があったのだ。


胸ぐらを掴む煉獄の力が増すのが先か、

宮崎が震えた声で必死の謝罪を口にするのか先か、


誰もが息を飲んで下を俯き始めた。










火の粉が自分に振り掛かってこない事を願って──。

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(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます!評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい!大丈夫です!寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします! (2022年5月27日 22時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます!評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください! (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年5月13日 21時

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