406話、食い意地を張った罰 ページ18
「……………」
「…A、どうかしたのか?」
「うんん!何でもないっ!」
目の前に並べられた私用のお膳をじっと見つめては、見間違えではないことを再度確認した
私が丹精込めて厳選したタケノコちゃん達がいないッ!!!?
山さんにバレて皆に笑われてまで確保したタケノコたっぷり筑前煮
目印として絹さやを斜めに切って「ハート型にしてみました♡」なんて可愛らしくお兄さんが飾ってくれたハズの絹さやすら飾られていない普通の筑前煮だ
何処かへ行ってしまった私の筑前煮にシュンと落ち込んだ
「Aさんはお茶で大丈夫です?……どうかしましたか?」
「や、山さん!…あのね、っ」
後ろでにソッとお茶を配りに来た山さんにコトの問題をコッソリ伝えたら「確認してきます」っと少し申し訳ないが、山さんに頼んでしまった
ソコまで気にする?って思うじゃん?
気にするんですよ
食い意地を張ってしまったばかりの罰なのだろうか──
ちょっぴり反省
その様子をじっと見つめていた杏寿郎さんの視線にも気づかずに私は肩を撫で降ろした
◆
「今日はAの為にいろいろと世話を焼いてくれた者や、気を回してくれた者も居たそうだな──俺から礼を言おう!」
「今後ともAの事をお前ら ” 全員で ” 気に掛けてやってくれ」
「「「はいッ!!!」」」
その場に立ち上がり乾杯の音頭を取る若様に急いで私は立ち上がっては頭を下げた
所々で気になる点はいくつかあったが、気にしたら負けなような気がしてきた
全員で気にされたら逆に居心地が悪いような…っ
申し訳なさがいっぱいいっぱいです
若様の「乾杯」の掛け声と共に各々、夕食が始まった
「Aが作った筑前煮はコレか!」
「……あってるような、あってないような?…盛り付けは頑張りました!」
「うまいっ!!」
みんなで作ったから部分的にはあってはいるが…
この量を私一人で作れるとでも思っているのか?
っと余計なことを思ってしまったことは伏せておこう
「……………。」
私も筑前煮を突っついたが案の定というか、罰当たりの私の筑前煮のお皿の中にはタケノコが1つも入っていない現実に真顔になってしまった
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棗(プロフ) - 葵さん» コメありがとうございます!評価に関しては全然気にしていないので、気に病まないで下さい!大丈夫です!寧ろいつも読んで頂きありがとうございます。此処まで辿り着くのに貴重なお時間を……まだまだ続きますが宜しくお願いします! (2022年5月27日 22時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 更新されたらすぐに見てます!評価は毎回10点にしているのですが、今更新している9作品名ではスクロールしていたら間違えて変な所の評価を押してしまいました。すみません。応援しています。頑張ってください! (2022年5月27日 1時) (レス) @page17 id: 45176a09e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2022年5月13日 21時