３８５話、破天荒の暴れ馬 ページ45
「そう言えば、石田さんってこの組は長いんですか？」
「若のお年よりまだ若い時にこの組にお世話になりましたよ」
「ほぁあ〜っめちゃくちゃ長いですね！」
「現、組長──槇寿郎様が若頭の時ですからね、月日は速いものです」
「！」
出た！現、組長…杏寿郎さんのパパ上様！
石田さんならきっと組長さんの話を聞けるハズ！その期待に目が輝いた
期待に胸を膨らませ、石田さんに組長さんの事について聞いてみたら
懐かしむような、でも困ったように笑ったり…なんとも焦らされてる気分になった
そんな私の反応に一言の謝罪と共に石田さんは口を開いた
「一言で言えば ” 破天荒 ” なお人でしたよ」
「 ”
「大胆不敵と言いますか、喧嘩を売ってきた敵対組織に刀一本で殴り込みに行って勝ち取ってくるほどの荒くれ者でしたよ」
「うわぁ〜っ」
とんでもない武勇伝が湧いてきたもんだ
刀一本って……めちゃくちゃ強いじゃん
想像しただけで身震いした
杏寿郎さんのパパ上様つえ〜〜っ
刀一本！カチコミ伝説の他にもドン引きしたくなるほどの武勇伝が出てくる出てくる
その荒くれぷりのせいでよく親っさんに怒られてたましたよ。
などと、楽しそうに話す石田さんだけど
私は引き吊った笑みしか浮かばなかった
「そんな荒くれ者だった槇寿郎様にも漸く想い人が出来た時は組を上げて盛り上がったものでしたよ」
「！！ そ、それはつまり…！？」
「杏寿郎様の母君でいらっしゃいます」
まさかの急展開に拍手喝采した
家族モノが大好きな私にとっては聞き逃しは出来なかった
どんどん杏寿郎さんの事について知れる嬉しさに頬が緩んだ
しかも破天荒の暴れ馬を抑えるほどの、とても根がしっかりしている女性だと話す石田さんに普通に感動してしまった
煉獄組のドンを手懐けるには並大抵の心持ちではダメなのか！
私には到底、無理な話ではあるが──
「Aさんを見ていると時折、瑠火様の面影を感じますよ」
「………私に暴れ馬を抑え込む力はありませんよ…っ」
「またまた、ご謙遜を！しっかりと抑えていらっしゃているじゃありませんか」
優しく微笑む石田さんに私の表情は固まった
さりげなーく若様の事を暴れ馬って言ってないか？
察してしまった私は、じっと石田さんを見ていたら
にっこりと微笑んでは流された
聞かなかったことにしよう！
それが最善策であり、懸命な判断なのだろう
そう、思いたいッ！！
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
