３７８話、ブラックリスト ページ38
私は、どこぞの正義のヒーローや夢小説のヒロイン補正が掛かったバフが付与させているならマシだが、私は一般ピーポー
そんな都合のいいバフは存在しません！
自分の命が可愛いから尚更、変なトラブルは避けたい
だからこの男の懇願は非常に迷惑であるが故に私には何一つとしてメリットがない
スッ
「！」
「Aさんは離れてて下さい。コイツはウチの中でもブラックリストに載ってるヤツなんで」
ブラックリストって言ったか……？
ドラマでしか聞かないワードなだけに、思わず山さんの方を向いて口が開いた
山さんは簡潔的に「ウチに金を借りて３回目のヤツなんですよ」っとだけ言えば、納得せざる逐えなかった
３回目──
つまり、返却金の利子が５０％の割高条件下での金貸し──
そしてお兄さん達から逃げ回ってる現状、踏み倒そうとしているのは十中八九
ここで庇ったら仕事の邪魔になる上に、下手したら私の命まで危ないかもしれない
半泣きになりつつ今にもすがり付きそうな程の低姿勢で懇願してくる男に目を逸らしたくなった
「た、頼む！！アイツらに殺さ──」
「誰かと思ったら山本じゃねか！こんな所でなに油売って……ぇ、」
心底怯えきった男の肩に腕を回すお兄さんの姿には見てる此方まで震えそうになった
一周回って真顔なんですが…
私の顔を見るや否や、固まるお兄さんに軽く会釈して
肩まで両手を上げて首を振っては
“ 私は何も見てません！無害です。 “
アピールを無言でしてみた
効果があるかは分からないけど──
そこから後ろから追加でお兄さん達が３人ほど増えたが、みんな顔を揃えて青ざめた表情をするモノだから
私も負けじと首を振り続けた
「…なんで、若の？」やら、「ぇ、今日だっけ？」などと小声で聞こえた気もしたが
厄介事が私に振り掛かってくる事だけは全力で避けたかった
チラリと後ろの方を見れば、先ほどまでいた男はいつの間にかお兄さんたちの連行されていく姿はまるで枯れ果てていた
「山本…何、こんな所に連れて来てんだよ！」
「す、すみませんっ！」
山さんは悪くない
全面的私が原因なんです！！
なんて、言いたいが──
「えっと…っ…その、この事は…若には──」
「な、何の事ですか？私は何も見てません！それよりお仕事中にすみませんでした！…よし、山さん帰ろう！」
歯切れの悪い言い方をするお兄さんには申し訳ないが
90度の華麗なお辞儀をしては、私は山さんの腕を掴んで全力で逃げた
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
