３７４話、鼻に付く ページ34
「俺はこれから火急の用があるから失礼するッ！」
「──俺様たちの “ パパ “ からのお呼びだしても、か？」
「………………………。」
「キャーッ！若様こわ〜いっ♡」
「………殺すぞ、」
宇随さんの発言に後ろ姿からでも分かる兄貴の不機嫌オーラに息を飲む俺たちとは違って悪ふざけ出来る宇随さんには別の意味で尊敬した
「ぁ！俺、車回してきますっ！」
「はいはい！若造が易々と本部に車回せると思うな！てめぇは大人しく此処に居ろ！」
「ぁ…は、はい」
た、確かに本部の場所事態が曖昧だけど…
宇随さんの頭をド突かれ、少しだけ嬉しいと思ってしまったのが
なんだが情けなくなった気がした
◆
「てか、今さらあんな弱小組なんざ一々相手にしてねぇでとっとと潰しちまえば良いじゃねぇか」
「あの辺は中国系マフィアが最近、彷徨いているからあぁいった古風なヤクザが居た方が何かと便利なんだがな」
「ハッ！わざとらしい事並べても鼻に付くだけだぞ？」
「ははっ！バレたか？──何気なしに生かしてやってるが」
「そろそろ目障りになってきたな、」
ゴミを捨てるが如く吐き捨てる煉獄の発言に宇随はソッと口元を釣り上げた。
煉獄が本格的に組を取り仕切る事になった際、何かと鼻に付く動きを見せていた片山組だったが
所詮は、小物──。
そんなモノを相手にするほど煉獄自身、暇ではなく。
今の今まで見逃していた。
それが、よりにもよって今日この日に…
煉獄がAとの時間を共有するべく手塩に掛けて時間を作った大切な日に押し掛けてくるものだ。
越えては行けない一線を越えてしまえば、目を瞑るにも限界がある。
「片山組は古くせぇ暴力教育の塊だからな…少し優しくしちまえば今にボロボロと吐くぞ」
「ヤクザってば怖〜い」
「…………片山組の残り資産はどれぐらいだ？」
「下手な底辺企業よりねぇよ」
グッと親指を立てて即答する宇随の発言に、簡単に相手の資産金を把握している方が余程恐ろしい。っと煉獄が思ったのは言うまでもない。
売られた男のこれからの待遇を愉しそうに話す煉獄に宇随は「俺様から買ってくれれば直ぐに手に入るぜ？」っと口を曲げながら口にすれば、煉獄は少し困ったように笑い口を開いた。
「コレはただの若い連中の教育の一環に過ぎない」
《 情報の取り方のお勉強 》
などと並べてはいるが実際の所は
ただの、暇潰しなのだろう。っと宇随は読み取った。
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
