３６３話、夢が広がる ページ23
若様が言った
身を売る──つまりは、
「……不足の事態になったら若様に抱かれるってこと？」
「…よもや！？」
私は至って真剣な気持ちで聞いたつもりだ
よくある話じゃないか
金がねぇなら身体で払いなっ！！
ってヤツだ…！
私の発言が不味かったのか、一瞬その場が静まり返ったかと思えば
次の瞬間には盛大な笑いが生まれた
それが次第に恥ずかしさに変わっていったのは言うまでもなかった
「ｸｸｯ……利息分が払えないから身体で払ってくれるのか？」
「…いや、コンビニで下ろしてくるので…今回はダイジョーブ！……ただ、お金借りに来る人って勿論女の人だって居るワケだし…っ」
その人が美人だったら──なんて要らない心配をしてしまった
いや、全くもって要らぬ心配なのだろうけど…
ただ、ちょっとそんなくだらい事を想像してみたらシュンっとなっただけだ──
こんなカッコいい人から
払えないなら抱く──。
そんな展開になったら寧ろ喜ばれるんじゃないか、って思ってしまった
モヤァ…ッとしてしまったことが顔に出ていたコトなどは自覚ありだったが、ソレを崩すように後ろから杏寿郎さんに両頬をツネられた
「君には俺が手当たり次第に女に困っている男に見えるのか？」
「………ひぃや、……全然！」
「ははっ！そんなくだらい心配しなくても、俺はしないさ…抱くより金を貰った方が何倍も良いからな」
「ですよねー！」
「君を抱けるなら100万の利息分だけなら寧ろお釣りが来てしまうな！」
「どうせなら一千万の利息分ぐらいでないと割に合わないぞ？」
何か言ってるよ、この人……
まて！一千万円の利息分ってことはつまり──
５０万？
あれ？計算あってる？
つまり、１０回で500万……
500万あったらとりあえず、引っ越しして寝具を高いヤツに変えて、推し専用の部屋を設けて──それから
「A…？今、何を考えている？」
「…ぇ、えっとぉー、つまり若様と１０回寝たら500万になるからそれで引っ越ししたり、少しお高い寝具を買ったり…えへっ」
とても正直者で可愛いでしょ？なんっつて！えへへっ
指折りに欲しいものを並べていけば自分の欲深さに呆れた
自分の今の通帳が潤うなら夢な広がるって話だ！
言うだけタダ…、言うだけタダ…、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
