３６２話、悪魔ですね ページ22
「山さん〜山さんのお顔にペチペチしてもいい〜？夢なのだよ！」
「……っ…もう、好きにしてください…っ」
「？……ほれほれ〜これが欲しいんだろ〜？うりゃうりゃ〜」
「…………はぁ、」
全くもってノリが悪い山さんに漸く異変の深刻さに疑問を持ち始めた
悪ふざけも山さんのノリの悪さに次第に私のテンションも落ち着いてきた時、突然両肩を後ろから掴まれ
強制的に山さんの間に距離が生まれた
見上げればニッコリ怖いぐらいの笑顔で微笑む杏寿郎さんが居た
「A、俺たちヤクザもんが金融業でどうやって儲けているか分かるか？」
「？……えっと、利息…だっけ？」
「そうだ！各社によって利息料は異なるがウチの場合は初回は５％…２回目は１０％………そして、３回目は５０％だ」
「ごぉっつつ……ッ！？」
「……言っている意味は分かるな？」
漸くことの重大さについて理解できた
先程からの山さんの反応にも──
ニコニコ笑顔で向かいの席に座っているお兄さんが悪魔のように見えてきたコトも──
そして、若様の顔をチラつかせ始めた杏寿郎さんの笑みに背筋が冷えた
100万借りたからその利息分は──
私は静かに鞄から財布を取り出し、確認した
足りねぇ、普通に足りねぇ…っ
「………山さんやい」
「俺、10万って言いましたよね？」
「……ソウダネ。」
「ふっ、借りた側が不足の事態で払えなくなった場合、そのツケが保証人に回ってくる──その点を踏まえた上で俺たちを頼れ」
「……悪魔ですね」(ストレート)
なんと、理不尽なことか…！
これが社会なのか…っ！
気前よくお金を借りられる
そんな上手い話には裏があるってヤツか
終始、真顔な私とは違い
とても楽しそうに笑う若様に唇を噛み締めた
「もし、保証人も払えない場合はどうしたら良いの？」
「そうさなぁ、此方が手配した仕事で稼いで貰うか……手っ取り早く済ませたいなら──」
「身体で払って貰うか、だな」
ドラマや漫画でもよく見る展開に、おぉっ！と感動などしている場合ではなかった
なんせ、他人事ではないからな…っ！！
まぁ、今回はまだ規模は小さいが痛みは少ない！けして無傷ではないけど…
貯金を崩せば…なんとか…っ！い、痛くないもん！
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
