３５６話、予習は大事なんですよ ページ16
「まずは事務所からで構わないか？その後は──」
色々と今後の予定について話を進めてくれる若様に
マジで現実味が増してきて緊張してきた
こう言っては何だが、本当に行くんですよね…噂に名高いヤクザの職場へ
いや、本拠地行ったヤツが何言ってんの？
って思うじゃん？
事務所ですよ？事務所
よくある墨で書かれた掛け軸ぽいヤツを飾って
お高そうな盆栽とか…刀とか？
黒皮ソファーがあったり……
柄の悪い人がオラオラ言ってきそうだし
※ 全て偏見と妄想によるモノです。
「た、頼んでおいてアレだけど…本当に大丈夫？お仕事中とか…っ」
「問題ない！きちんと調整はしてあるから何も心配しなくて大丈夫だ」
「……う、うん…っ」
本当に迷惑を掛けてしまってる気がしてくる
いや、今さらだけどさぁー！
深く考えない！深く考えない！！
考えても良いことはない！ないっ！！
呪文のように心の内で何度も復唱した
若様が大丈夫だと言うなら大丈夫！よしっ！！
今一度、私は深く深呼吸をした
ドンッ!
漫画でよくあるであろう
効果音が視える特殊能力を会得しました──。
そんなテロップが左上辺りに表示された気にもなるほどの存在感が凄い
一見、何処にでもあるような普通の事務所にしか見えない外見にキョロキョロと首を回してしまった
え？本当に此処なの…？
「どうした？早くおいで、」
「ふ、普通だ…っ！」
「ははっ！そんなあからさまにヤクザの事務所なんて分かりやすくしてる所なんて今は存在してないぞ？」
「ほへぇ〜」
つまり、私がただの事務所だと思っていそうな建物も実は…
なんて事も有り得るのか！
……怖いなぁ
世間の怖さを今一度、痛感した
若様に背中を押され、ゆっくりと私は建物の中へ足を踏み込んだ
荒れ果てた不良高なみの荒れ具合かと思いきや、本当に清潔感溢れる綺麗な建物内に思わず息を飲んだ
「……！や、山さん！この階段の下って…もしかして地下室があるの！？」
「！……いやいや、ただの物置きですよ？Aさんまた変なドラマ見て悪影響受けたんじゃないッスか？」
「バカ野郎！予習は大事なんだぞ！？」
「はいは〜い早く行きますよ」
山さんに軽く流されてる気がしてならないのが、解せぬ！
薄暗いからちょっと面白いものがあったりとか──
一見、綺麗に見えるが…実はこの下はとんでもなく汚いとか
確かに想像力が豊かな事は認めよう！
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
