３４２話、敷居が高いってヤツ ページ2
現在、お値段が怖すぎてお品書きが見れないのが現状です。
一本５００円だったらどうしましょうか？
有り得る……このお店なら有り得る…ッ！！
「………やはり違う店にするべきだったか？」
「ッ！！いや、…深い意味はなく…っ、こんなお店は来たことがないというか……敷居が高いと言いますか…っ」
緊張の余り今から胸焼けが凄いだけです
自分ならまず、絶対に来れないお店なのは間違いない
間違いないからこそ緊張も最高潮だ
杏寿郎さんの方へ身体ごと向きを変えて慌てて否定した
杏寿郎さんの思いやりは有り難いし、嬉しい
無理は──絶対にしてなさそうですが、はい
この人に釣り合ってるのか、不安になる
普通ならこう言うお店に連れて来られたら嬉しそうに「ありがとう♡」なんて気の利いた事を他の人なら言うんだろうなぁ
って思ってしまうと落ち込む
「うーむっ、実はな…この店にしようかと友人に聞いてみたら " 止めておけ " と忠告を受けてしまってな……！」
「………ぁ」
「よしっ！なら次はAの行きたい店にしようか！俺もAの好きな店が知りたいしな！」
困ったように笑っては、何処までも前向きな気持ちに切り替われるのがこの人の強みの１つなのだろう──
「…変な勘違いはしなくても良いぞ…俺がしたくてしてるだけだ！それにこうしてまた１つAの事が知れるのが嬉しいんだ」
「…………杏寿郎さんはズルい人ですね」
「そんな言われはないと思うが…ダメだったか？」
「私だって杏寿郎さんの事もっと知っていきたいです…っ」
杏寿郎さんばかり…言い方はアレかも知れないが、自己満足になってるのがズルい
私だって杏寿郎さんの事をもっと知りたい──
もっと、もっと、って思ってしまう
──私の事が知れて嬉しい
そう言って本当に嬉しそうに笑う杏寿郎さんが眩しかった
出された冷たいウーロン茶の入ったグラスを握り締め、照明で照らされたキラキラ輝く氷を
照れ隠しするように見つめた
面と向かって言ってしまえば、確実に情けない顔になっている自覚はアリアリだ──
だから尚更、見れない
今、杏寿郎さんがどんな表情をしているのか──
「！…杏寿郎さん？」
「いや…っその、言葉にするのは中々に…堪えるモノだな！」
「…そう、ですね？？」
勇気をもって隣を見てみたら、すかさず視線を逸らされた
杏寿郎さんが視線を逸らすなんて珍しい事もあるようで…
少し照れ臭そうに笑う杏寿郎さんは何とも不思議だった
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
