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「風精霊魔法 “シルフの息吹”」
「……っ」
ユノが敵集団に魔法を発動している時。
どうもAの様子が少しおかしい。
精霊魔法を発動するたびに、彼女は二の腕を掴んで何かを耐えている仕草をする。
カザハはとっくの前に森に帰ってしまった。
原因が分かりそうな者がいない今、ユノとベルは首を傾けるしかない。
それでも体の調子が悪いわけではないらしく、抜群のタイミングで拘束魔法を展開して敵を一気に捕縛した。
任務を達成したので2人はAに問いただす。
「大丈夫ですか？」
「A？どこか痛いの？」
「…いえ、痛くはありません」
その言葉は本当のようで、先程のよりは顔色が良くなった。
「ただ…」
「「ただ？」」
「か、体が…疼くんです」
「………それってオr
「ユノはちょっとあっち行ってて！！」
Aの誤解を招きかねない発言に、ユノが良からぬことを言う前にベルが追っ払った。
ユノがAに想いを寄せているのは誰の目にも明らかなので、ベルも当然分かっていた。
ベルのことだから嫉妬するのかとも思われたが、どうやらベルはユノやカザハと同じくらいAのことも好きらしい。
「どういうことなの？A」
「…最初はいつもの発作か何かだと思っていましたが、環境が特別悪いところには行ってないのでおかしいと思い始めました。
ですが、ユノくんが精霊魔法を磨き上げるたびにどんどんその頻度が増えていくんです。
多分これは…反応しているのは私の体ではなくて魔力です」
「Aの魔力？」
「はい、おそらくですが…
ユノくんの魔力と私の魔力が共鳴しています」
Aが導き出した結論はなかなかに突飛なもので、さすがのベルも動揺を隠せなかった。
ただ、Aとユノの場合あり得ない話ではない。
「…私とお兄ちゃんだからね」
「はい、カザハがいなくても私がノームの魔法を使えるのは、私がカザハと魔力が繋がっているからです。だからベルが魔法を発動すたたびに、ベルの兄のカザハと主の私の魔力が反応する。
……でも、対処のしようがありません」
これではまるで「精霊魔法を使うな」と言っているようで、Aはすごく嫌なのだ。
己の体が理由で他人を、それも後輩を制限させるなどあってはならないから。
ずっと難しい顔をしていたベルだったが、何かを閃いたように顔を上げた。
「だったらそのままにすればいいじゃない」
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なな - こちらこそ、ありがとうございます。 (2019年12月1日 20時) (
レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ななさん» 刺激的なお話ですね！書いてみます。ななさんリクエストありがとうございました。 (2019年12月1日 15時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
なな - リクエストです。夢主の義理の母が、来て夢主の結婚の話をしているところを、誰かが盗み聞きという話って書けますかね。 (2019年12月1日 13時) (レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 柚さん» 刀と驚きでほぼほぼ確定ですね！そうです鶴じいさんです。柚さんコメントありがとうございました！ (2019年11月16日 23時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - 人生には驚きが必要だ…!まっまさか!鶴さん!?鶴丸国永こと鶴じいなんですか!? (2019年11月16日 23時) (レス) id: 441c37839d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2019年9月28日 0時
