KingdomHearts ～光を守る者、闇を探求する者～ (ページ9)

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○７*想いページ9

？side

俺はレイディアントガーデンを訪れた。
ここはどの世界よりも綺麗で俺のイラ立ちを誘うものばかりだ。

「ねぇねぇお兄ちゃん！」

小さな女が俺に話しかける。
赤髪と無邪気な笑顔がアイツとダブって見える。

「お兄ちゃん、お花好き？」

そう聞かれ俺は首をふる。

「花なんてあってもうっとうしいだけだ」

そう言うと俺は再び歩き始める。

「そんなことないよ！はい」

赤髪の女は俺に一輪の花を渡した。

「この花の花言葉って知ってる？」

花言葉？

「この花はフリージアっていってね！花言葉は《純潔、無邪気》なんだよ！
お兄ちゃんの大切な人とかにあげてね」

そういうと手をふって祖母にあたる人物のもとへかけよっていった。

「フン・・・」

そう言うと俺は花を握りつぶした。

何が花だ。
何が花言葉だ・・・・俺は

俺が欲しいのは・・・・・

知ってるさ
自分の気持ちくらいわかる。

だけどアイツは光、俺は闇。

アイツのそばにいる資格なんてない。

手元から花・・・フリージアは崩れ落ちた。
向こうにはフリージアや色んな花が咲いていた。

「・・・・・」

花を見つめるとアイツを思い出す。

俺は崩れ落ちたフリージアを広い、布で包むとそこに咲いていた一輪のフリージアを取り
俺は闇の回廊の中へ入っていった。

一輪のフリージア・・・

花言葉は《純潔、無邪気》

俺が着いた場所はアイツの部屋。

静かに眠るアイツを見ると何故か顔がほころぶ。

落ち着きを取り戻した。

寝ている顔の横にフリージアを置き、俺は横で見つめる。

「A・・・・」

名前をつぶやき手をそっと握り締めた

「・・・・・・・・この感情、なんだろうな」

そう呟くと手をそっと離し、俺は再び闇の回廊に入った。

「ヴァニ・・・・タ・・・・ス」

去り際に聞こえたか細い声を聞いて頬を赤く染めながら―――――