KingdomHearts ～光を守る者、闇を探求する者～ (ページ4)

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○２*涙ページ4

かつて光を求めた者が集まり、ここでキングダムハーツを巡って戦った

争いの跡地。

痛々しい無数のキーブレードが地面に突き刺さり
主をなくしたため錆び付いている。

荒地なため、砂嵐もひどくここはあれ以来「キーブレード墓場」と呼ばれるようになった。

貴「ここにいると虫唾が走る・・・」

かつての師マスターゼアノート・・・
私をキーブレードマスターに育て上げてくれたのもあの人のおかげ・・・だが

貴「私はあの人を許すわけにはいかない」

強く唇を噛み締め、涙を流しそうだったその時だった。

「・・・・・誰か」ドッ

貴「・・・・？」

か細い声が聞こえた。
切り裂く音も聞こえた。

涙を流している・・・誰かの声と共に鈍い音が聞こえた。

声が聞こえる方へ行ってみると

「・・・・・・・・誰だお前は」

こちらを睨むように見つめる
悲しそうな瞳でそこからはひとつの雫が流れていた。

貴「アンタはっ・・・・何故ここに・・・・？」

「お前には関係ない・・・何処かへいけ」

貴「何で・・・・泣いてるの？」

「っ・・・泣いてなんかないっ！！」

貴「・・・苦しいの？」

「・・・・」

仮面をとった姿を見たのも初めてだし
まぁあの一回きり会ってなかったから正直ビックリしたし
ましてや涙を流すとこなんて想像すらできなかった。

・・・ヴェントゥスの闇の存在

「・・・・どっか行けよ！！」

そう言うと彼は仮面をつけ歩いていく。

貴「行かないよ」

ギュッ

手を思わず握り締め、言ってしまった。

彼は黙って私を見つめる

視線を感じる

仮面をつけているとは言え、視線だけは感じ取れた。

「・・・・フン」

そう言って黙ったまま地面にしゃがみこんだ。
私も隣にしゃがむ。

「・・・・・敵同士なのにな」

ぽそっとつぶやくと手を払い、地面に寝そべった。

貴「そだね」

私は荒れた景色を見ながら彼の隣で座っていた。