北さんの彼女、マネージャーになります【北信介】

▼自分で守り ページ40

北side




今、バスん中やねん。



俺は部長やから皆の一番前に座ってる。



そんで俺の横には、Aがおる。



さっきまで俺寝とったらしいわ。



それで、起きて横見たらな、びっくりしてん。



横に座ってるだけでも可愛ええのに、頭を俺ん肩に置いて寝てんねん。



しかもこの寝顔。



ヤバい。



なんか心臓に来た。



スマホ、スマホどこや。



あった、ジャージん中入っとったわ。



これぞシャッターチャンスやな。



パシャパシャパシャパシャパシャパシャ



……俺がこんな連写してるわけやないで。



Aの方にスマホを持って行ったら、角名がおった。



ほんで、その角名と目が合うた。



お互いガン見してる時に角名は連写した。



角「……ども。」



北「………角名、お前何してんねん。」



角「あー……。

　 皆の寝顔撮って行ってるんです。」



北「そうか。

　 ……ってなるかアホ、何勝手に席立っとんねん。」



角「(バレた……。)

　 すみません。」



北「ええか、事故なんか滅多に起きんけどな、一回起きてしもたらえらいことなるんやぞ。

　 それ分かっててやったっちゅうことか？」



角「そこまで考えてませんでした。」



北「もう高校2年にもなるんやから、それぐらい自分で考え。

　 いざという時は誰も助けてくれんねん。

　 自分の命はちゃんと自分で守り。

　 分かったか？」



角「はい……。」



そっから角名は自分の席に戻って寝た。



さ、もう直ぐ着くで。

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