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エレベーターを降りると祐希はソワソワしていた
正確には、部屋を出る前からだけど。


「お、きたきた。遅いっすよマサさん!祐希!」


「悪りぃ、エレベーターなかなか来なくてさ」


「げ、健太郎さんも行くのかよ」


「おい、お前仮にも俺先輩な」



すでにホールで待っていた健太郎と西田、関田と一緒にホテルを出た

相変わらず祐希は健太郎に突っかかっていたけど。



「そーいえばさ、見た?」


珍しく関田がそんなことを言う

何を だなんて、ここにいる全員がすぐに理解した
先週、食い入るように見ていたあの番組の続きだろう


「俺見ました!山内さんと!関田さんも?」


「見た見た、なんか続き気になってさ」


「俺も見ました!祐希さんは?」


急に飛んできた質問に、キョトンとした後
祐希は嘘をついた


「…あー、見てない」


なんだ、このムッツリ。
見逃し配信を追いかけてたろ


言おうか悩んでやめた
揶揄われるのが嫌な祐希のことだから、本当に拗ねちゃいそうだと思った。



「えー、見てないんすか!」


「どーせ祐希は興味ないもんな!バレーボール馬鹿なんだよ、ほっとけ西田」


「健太郎さんは、どうせ鼻の下伸ばしてたんでしょ」


「ばか!あんなの見たら伸びるだろ!俺は悪くないからな!だって、エプロンしてさ!」


「そうそう、エプロン萌えた!男のロマンだよなー」



俺はその瞬間を見逃さなかった

祐希が、健太郎と関田の会話に
驚いた…というか、嘘だろ?という表情の後
小さな声で呟いたのを



「あのあと、エプロンつけたの…?」



ほんと、分かりやすいやつ。



極め付けは

その後放たれた西田の一言



「あのオムレツもめっちゃ旨そうでしたよね!!苦手とか言ってたのに、普通に作れるやん!って思いました!」



興奮気味な西田越しに祐希へ視線を送ると

どこか遠くを見つめたその顔のなかで
唇が、オムレツ…そう動いていて
俺は可笑しくてたまらなかった。

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設定タグ:石川祐希 , 全日本男子バレー , 柳田将洋   
作品ジャンル:恋愛
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RIO - 更新待ってます (2021年8月25日 23時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - すごく面白いです!11の話、「石柳や……!」ってなりましたwあーゆう自然体で書かれているのすごいですね! (2021年8月25日 23時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ仔(プロフ) - みささん» 初コメント、とっても嬉しいです。頑張って更新するので、これからもよろしくお願いします!! (2019年11月7日 23時) (レス) id: a640b260eb (このIDを非表示/違反報告)
みさ - はじめまして、お話読みました!とっても面白くて続きが気になって気になって…!更新楽しみにしてます(*´`) (2019年11月7日 23時) (レス) id: 8233085107 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ仔 x他1人 | 作成日時:2019年11月7日 3時

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