...2 ページ2
━━━━━━━━━━━━━━━
"これは、我々が
東京のこの地で、本当の意味での ひとり暮らしを送っている彼女を
密着という形で追いかけた約半年間の記録である"
そんな語り口調で始まった番組に
騒がしかった声はピタリとやんだ
その反応に、画面に視線を移すと
ひとりの女性がマンションのドアを開けたところだった
『こんばんは、本当に来たんですね』
"悪戯な笑顔を見せてくれたのは、今や誰もが名を知る日本出身のモデルAAだ。その活躍は海外にも少しずつ進出している段階で、アジアではよく知れた名前だろう。"
:今日からお願いします。あの、入ってもいいですか?
『あ、ごめんなさい。どうぞ、ちょっと散らかってますけど。』
"彼女はそう言って笑ったが、部屋は想像していたよりもこじんまりとした、生活感のないシンプルな1LDKだ。"
「あー、かわいい…やっぱ俺写真集買う」
ボソッと呟かれた健太郎さんの言葉は
聞こえない振りをした
"キッチンに立つ彼女は、少し使いにくそうにシンクの上で作業している。それもそのはず、日本人サイズのそれは身長184cmの彼女には低すぎるのだから。"
『はい、…紅茶なんですけど、飲めました?先に聞けばよかったですよね、すみません。」
:紅茶、お好きなんですか?
『コーヒーも飲むんですけど、紅茶って落ち着きません?ほっとするっていうか』
"184cm、9等身の彼女はその愛らしいルックスから、モデルとしてあのカメラマン田崎雄一の手がける雑誌LEONで鮮烈なデビューを果たすと、瞬く間に日本中を虜にした。あれから一年、1995年12月12日生まれの彼女は今年23歳、日本では主にスポーツメーカーと契約を結んでおりその代表的なメーカーがDESCEMTE。その他海外でのショーをこなし、来年からはあの、FENBIとの契約も決まっているという。
突如として現れた彼女の素顔に、どれだけ迫ることができるのか。
これから始まる密着取材に、胸を踊らせていたのは間違いない。"
「部屋がまじ想像通りでたまんねー」
「え、俺はもっと高級マンションに住んでると思いました!」
「ばか、わかってねーな西田は。そんな女じゃないの、Aは!」
俺はどこかで見たことがあるような気がしていた
思い出そうとしているうちに、気づけばスマホは
前のローテーブルに置き去りだった
488人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RIO - 更新待ってます (2021年8月25日 23時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - すごく面白いです!11の話、「石柳や……!」ってなりましたwあーゆう自然体で書かれているのすごいですね! (2021年8月25日 23時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ仔(プロフ) - みささん» 初コメント、とっても嬉しいです。頑張って更新するので、これからもよろしくお願いします!! (2019年11月7日 23時) (レス) id: a640b260eb (このIDを非表示/違反報告)
みさ - はじめまして、お話読みました!とっても面白くて続きが気になって気になって…!更新楽しみにしてます(*´`) (2019年11月7日 23時) (レス) id: 8233085107 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユキ仔 x他1人 | 作成日時:2019年11月7日 3時