Valentine × Kazuma Kawamura

Valentine × 23 ページ23

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Kazuma side.









昨日決めた待ち合わせ時間




母さんに背中を押されて


キッチンに立つ父さんからは頷かれ




スクバ背負ってうちの店の紙袋持って







A「お待たせしました〜」




壱馬「..........おはよ、」




A「なんか気合い入ってません？」




壱馬「それはAもだろ、笑」







おっきな紙袋をひとつとスクバ




サイドの髪を三つ編みにして後ろでまとめて


残りの髪は綺麗に巻いてある


左耳のピンクのストーンのピアス


いつもより多めに開いたワイシャツから覗くネックレス


スカートもいつもより短い


俺より低い背はローヒールのローファーじゃなくて


ハイヒールのローファーを履いてて


化粧もケバケバじゃない、ナチュラルな


本当にかわいい子がやるような化粧






壱馬「ほら、バッグ持つから」




A「ありがとうございます。」




壱馬「いいじゃんA、かわいいんじゃね？」




A「先輩も、かっこいいです」








いつもより素直


いつもよりかわいい




まっすぐAのこと見れないの今は許してよ









A「先輩も渡すんですか？」




壱馬「母さんが渡されたら返しなって、」




A「今日も先輩に渡しに来る人いるんですか？」




壱馬「いたらの話。俺好きな人からしか貰わないし」




A「えーじゃあ私が渡しても受け取ってもらえない？」




壱馬「..........ふ、(笑)それは別。」




A「じゃあお昼に渡しに行きますね？」




壱馬「..........おー、待ってる」








まっすぐ伸びた背筋とまっすぐな視線



あとで渡しに来るんだ




Aはいつ告白するんだろ


こんな気合い入ってんだから言うんだろうな



あとで来るってことは


やっぱ俺は本命じゃねえか









A「おはよう！優奈！」




優奈「おはよう。あれ壱馬先輩？」




壱馬「おはよ。元気戻った？」




優奈「..........あー....」




A「それはあとで聞くから。」




優奈「ついに付き合いました？！」




A「違うよ、笑」




壱馬「はぁ、Aまたあとで」









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