Valentine × Kazuma Kawamura

Valentine × 3 ページ3

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A「北人先輩邪魔、そこ私の席です。おはよう優奈」




優奈「おーはよ。今日はいつものお花の匂いに加えてチョコの匂いするけど」




A「川村家に少しばかり滞在しておりましたのでね」




北人「それ、壱馬に貰ったんだぁ」






幼馴染の麻生優奈(あそうゆうな)と


彼氏の吉野北人先輩



散々憎まれ口叩いてるけど


私と壱馬先輩が２人のキューピッドなのに



なんて口きいてんだっていっつも思ってるんだけどね






A「北人先輩戻ってようるさいから」




北人「言われなくても戻ります〜優奈また後でね」




優奈「はーいばいばい」






美男美女のカップル


誰も文句は言わないよ。



でも私が壱馬先輩の隣になんか並べない


まだ学年が違っただけ良かった。



今日だって朝来るだけでどれだけ睨まれたか


だからいつも起こさないようにそっと置いてくるのに






優奈「朝からお疲れな感じ？」




A「疲れた。なんでてめえみたいなブスが壱馬先輩の隣にいるんだよって目で見られた」




優奈「私より可愛いくせに何言ってんだか」




A「それはこっちのセリフ」








あのルックスで料理はできないけど


お菓子系については完璧



とんだギャップだよね





小さな紙袋に入っていたのは


クッキーとチョコとパウンドケーキ



彼の女子力は見習いたいものだ。







A「あ、おいしい、」




優奈「一個ちょうだいよ〜」




A「やーだあげません」







みんなの王子様だから


こうやってこの距離で


仲良い兄弟みたいなこの関係で



ずっといれたらいいなと思う




その先は望まないし、望めない。








優奈「ホワイトデーは？どうすんの？」




A「多分バレンタインより混むだろうから無理だよ。それに今のままで充分。」




優奈「誰かのものになってから後悔しても遅いんだからね？」




A「わかってるよ。わかってるけどさぁ、」









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壱馬先輩は私のこと妹ぐらいにしか思ってないだろうから



私の気持ちなんて迷惑だろうし




うちと協力してお菓子を作ったりもしてるから


この関係を崩すことはできないんだよ。









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