Valentine × 20 ページ20
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A「何作るんですか?北人先輩の」
壱馬「あいつでも作れそうな簡単なやつ。」
A「ふーん、」
壱馬「Aは?バレンタイン忙しかったからホワイトデーなんかするの?」
A「まあ、貰ったから返すけどホワイトデーもまあまあ忙しいですよ?壱馬先輩は?」
壱馬「俺のが忙しいから(笑)」
ずっと手元から目を離さずに
楽しそうに目を細めて口を動かす先輩
ここのパティスリーの制服、
先輩めちゃくちゃ似合うんだ。
鉄板の上でチョコの面倒を見てる先輩
その姿まで様になる。
壱馬「A、そこのナッツとって」
A「はーい。何作るんですか?」
壱馬「北人のやつだって(笑)」
A「だから作るもの!」
壱馬「あーチョコサラミ?」
A「あ、壱馬先輩が凝って作ってるやつ?」
壱馬「あれは俺のレシピな(笑)北人のはもっと簡単なやつ」
A「ふーん、出来たら食べますね」
壱馬「興味なさそうなのにそこは引かないんだ(笑)」
一旦話が途切れて
壱馬先輩の目の前に椅子持ってきて座ると
さっきとは一転、真剣な表情の先輩
満足いくぐらいになったのか
手を止めておもむろに小指で
チョコをひとすくい
壱馬「..........はい、」
A「え、なに?」
壱馬「あー..........」
A「な、舐めろと?」
壱馬「んー、これ優奈に向けてだからAの味覚に頼った方がいいやろ」
スプーンでも使えばいいのに、なんて
私の考えは届かないまま
重たい視線が降ってくる中
よくも無神経にこんなこと、!
慣れてるのかなこんなこと、なんて
少し痛んだ胸の奥には気づかないふりして
壱馬「..........どう?うまい?」
A「んー..........うまい、!けどよくわかんないや」
壱馬「は?もっと甘い方がいい?苦い方がいい?」
A「先輩が変なことするから味よくわかんない」
壱馬「..........変なことって、」
A「こんなことやり慣れてるんでしょ」
壱馬「..........やり慣れてなんかねぇし、」
調理台を挟んで向かい合っていた私たち
先輩の右手、掴んだままだった私の手
先輩側に少し引っ張られる
A「..........っ、!」
壱馬「Aにだけだし。んー..........こんなもんやろ、」
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Kom.(プロフ) - ポムさん» ありがとうございます( ; ; )嬉しいです!! (2019年3月26日 8時) (レス) id: 43390e139f (このIDを非表示/違反報告)
ポム(プロフ) - 久々に小説に没頭して幸せな時間を過ごさせてもらいました!ありがとうございました(^^) (2019年3月25日 23時) (レス) id: 55cb29de3a (このIDを非表示/違反報告)
Kom.(プロフ) - 瑠菜さん» ありがとうございます(^_^)こんな高校生活、夢に描いてたけど実際そう上手くはいかないし思ってたのと違いますよね(笑)ファンだなんてありがとうこざいます嬉しいです!頑張ります!! (2019年3月14日 23時) (レス) id: 43390e139f (このIDを非表示/違反報告)
瑠菜(プロフ) - 読みながらこんな高校生活送りたかったなって思いながら浸ってしまいました。胸きゅんなシーンたくさんでにやけながら読んでました笑 これからも更新頑張ってください!密かにファンです。笑 (2019年3月14日 22時) (レス) id: 009eb1d3ca (このIDを非表示/違反報告)
壱愛(プロフ) - Kom.さん» そうなんですね( ; ; )その時は楽しみにしてますヽ(*´∀`) (2019年3月14日 20時) (レス) id: 54edd33d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kom. | 作成日時:2019年3月7日 8時