ガードマン(宮舘涼太) ページ6
私が働いている会社は、割と大きめのビルに入っている。
そのビルの中にはたくさんの会社が入っていて、そのためかセキュリティーがしっかりしている。
各所の防犯カメラ、IDカードが必要なエントランス。
そしてとても頼りになりそうなガードマン。
ビルのエントランス付近に立っていて、いつもクールな表情でビルを守ってくれる人。
そんなあの人のことを私は好きになった。
きっかけは数ヶ月前。
残業をして、会社を出るのが遅くなった日に私は駅まで行ってから定期が入っているパスケースを会社に忘れてきたことに気がついた。
最悪だ…と呟いてすぐに引き返し、もうすぐ会社に着く、と言うところで酔っ払いの若者たちに絡まれた。
私は適当にやり過ごそうとしたけど、複数人の男性に囲まれてしまってとても逃げられそうになく、どうしよう…と怖くなった。
その時に助けてくれたのがあの人だった。
涼「大丈夫ですか?」
酔っ払い達をいとも簡単に追い払い、私にそう聞いてくれた優しい低音ボイスと綺麗な目に私は胸を撃ち抜かれた。
「大丈夫…です…。」
かろうじて答えた私に、彼は驚く一言を。
涼「〇〇ビルで働いている方ですよね?こんな時間にどうしたんですか?」
本当に驚いた。
その時は助けてくれた人がビルのガードマンだと知らなかったから。
涼「あ、すみません。僕〇〇ビルのガードマンしてます、宮舘涼太と言います。貴女とは挨拶を交わしたことがあります。」
驚いてなにも言えない私に宮舘さんはそう言った。
ガードマンの顔をはっきりみることがなかった上に、今の宮舘さんは私服を着ていて、そんなの気付くわけないよね、と思った。
「す、すみません。助けていただいてありがとうございます。会社に定期を忘れたので戻ってきたんです。」
涼「そうだったんですね。じゃあ危ないのでビルまで一緒に行きます。」
そう言って宮舘さんは私と一緒に会社のビルまで戻ってくれた。
ビルのエントランスでありがとうございますともう一度お礼を伝えて、私は定期を取りに。
定期は自分のデスクの椅子の足元に落ちていた。
それを拾ってすぐにビルを出る。
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作者名:柊李 | 作成日時:2023年2月13日 22時