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亮「その人ってどんな人？」
今まで私が恋愛の話をすることはなかったから興味津々と言った感じで聞いてくる。
「優しいし、頭良い。」
亮「へぇ〜…。」
「けど時々ポンコツ。」
亮「何それ？」
「何それって言われても…。」
亮「ふーん…。」
そこで追加注文した料理が来たから話がそれて、その話に戻ることはなかった。
その後はお互いの近況を、仕事の愚痴多めで話したり最近見たTVで面白かったことを話したりした。
やっぱり亮平といるのは楽しい。
いつも通り割り勘で支払いを済ませてお店を出る。
このお店から私と亮平の家は正反対の方向。
亮「A、本当にもう会ってくんないの？友達やめるってこと？」
酔ってるはずなのに真剣な顔でそう確認されて心臓がぎゅっとなる。
友達やめるなんて言いたくないけど、でももう亮平の恋を応援するとか見守るとかは辛いから頷くことで返事をする。
亮「わかった。じゃあね。」
真剣な表情で確認してきた割に、引き留められることもなくあっさり背を向けて帰って行く亮平。
私が言い出したことだけど、そんなにあっさり…やっぱり亮平にとって私はその程度だったんだと思い知った。
私も自分の家に足を進めながら、溢れ出る涙を止めることは出来なかった。
亮平結構考えたんだけど、やっぱAと友達やめるとか嫌なんだけど。
あの日から三日後に来た亮平からのメッセージ。
嬉しいけど嬉しくない。
なんて返せばいいのかもわからなくて既読スルーの状態にしてしまった。
もう何度目かと言うほど表示しているそのメッセージを見ていたちょうどそのタイミングでまたメッセージが送られてきた。
亮平ねぇ、無視しないでよ。
亮平A?
亮平俺何かしちゃった?
立て続けに来たメッセージも全て既読スルー状態にしてしまい、それでも何も返せない私は臆病者だと思う。
照「おー、めっちゃ連絡来てんじゃん。もうはっきり伝えれば？」
職場の同期の照はいつの間にか私の後ろに立っていて、私のスマホの画面を眺めていた。
「簡単に言わないでよ…。」
照には私がずっと片思いしてることも、もう会わないって言っちゃったことも全部話している。
照「Aがそれで良いなら良いけどさ。」
照はそれだけ言って自分の席に戻って行った。
いつも気遣いながら相談に乗ってくれる照には感謝しかない。
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作者名：柊李 | 作成日時：2023年2月13日 22時
