2月14日の過ごし方 (ページ26)

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バイト先の後輩（ラウール）ページ26

大学生になってから始めたファミレスでのバイト、現在大学三年生の私は三年続けていることになる。
バイトの中でもなかなか古株になってきた。
人間関係も良好で、シフトの融通もききやすいからストレスなく続けられている。

そんなバイト先にとても仲のいい後輩がいる。

私より少しだけ後から入ってきたラウールくん。

入ってきた当時は高校三年生だったラウールくんも今では大学二年生。

時が経つのは早いなぁ、なんて言ったら一歳しか違わないのに、おばさんみたいなこと言うね、なんて笑われる。

通う大学は違うけど、同じ曜日に入ることが多くて、バイト仲間の中でも一番仲が良いと言っても過言ではない。

ラウールくんが高校生のうちはまだそんなに、だったけど、お互い大学生になって、一緒にご飯に行ったり、映画を見に行ったりと遊ぶことも増えた。

そんな中で、私がラウールくんのことを好きになるのは簡単だった。

一歳年下なのに、私よりも大人っぽくて、しっかりしてて、優しくて。
一緒にいて楽しいし心地よい。

働いている時も困ったら助けてくれるからその度にキュンとしてしまうし、一緒に出かけて車道側を歩いてくれるとか女の子扱いしてくれるところにもキュンってしてしまう。

どれだけ私を好きにさせれば気がすむんだ！って文句言いたいくらい、私はラウールくんのことが好き。

私の知らないラウールくんを知っている大学の友達がファミレスに食べにきたこともある。
その中に女の子もいて、もやもやしまくったし嫉妬もした。

私は彼女でもないのに。

それに私だって男友達がいるから、女友達がいてもおかしくないし、普通のことだってわかってるのに。

仲良くなりすぎて恋愛の話なんて今更恥ずかしくて出来ないから、好きな人がいるのかどうかも聞けない。

私にできることは大学卒業ギリギリまでバイトを続けて、ラウールくんとの時間を大切にすることだけだ。

ラ「ぼーっとしてたら皿割るよ？」

洗い物をしながらラウールくんのことを考えていると、ご本人登場。

「わ、割らないし！」

ラ「ほんとかなー？Aちゃんおっちょこちょいだから気をつけなよ？」

「だ、大丈夫…。」

私よりも相当背が高いラウールくんに覗き込まれるようにしてそんなことを言われ、その距離に私は飛び上がるほどキュンキュンしているのに、かわいい返答は出来ない。