作者達が迷い込む町 3 【小説】 (ページ22)

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勝手に朝にしましたゴメンナサイ　真白里桜ページ22

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翌朝。

朝と言っても、もちろん外は常闇。
時計に頼った上での朝、だ。

「ふにゃあ…………」

大きく伸びをしたあたしは、起き上がった。
いきなりだがとりあえず、窓から屋敷の外に出てみよう。猫の身体能力があれば、わけないことのはずだ。
窓から、せーのっ…………

「うにゃああああぁぁぁ!?」

屋根に下りたあたしの目の前に、変なバケモノが現れた。
小さいけど、殺気を放つケルベロス…………の真ん中の頭が、ライオンになってる。しかも、下半身引きずってるよ!? 事故に遭ったの!? 下半身不随なの!?
ちょっとバケモノがかわいそうだけど、そんなこと言ってる暇は無い。

「悪いけど、あたしの身の安全のためなんです！ごめんなさい!!」

そう言って、運動エネルギーを付与した手刀を食らわせる。すると、一瞬にしてバケモノは消滅した。

見た目に反して、案外弱かったのかも。
(本当は手刀が強すぎただけ)

ーーーーー

なんとか無事にお外に出られたあたしは、まずコンビニに向かった。

「えーっと…………人の血!? こっちは、ヒキガエルの日干し!? …………じゃなくて、あたしが探してるのは…………」

あー…………あったあった！

あたしは、グミキャンディをいくつか手に取る。

「それから…………」

あとは、色つきリップにフェイスクリーム、下地にもなる日焼け止めと、チークぐらいは買っておかなきゃ。

リップは赤みの強めなラズベリーピンク。チークはコーラルピンクあたりにしよう。

あ、このイヤリング可愛い！こっちのシュシュも欲しい～！

…………とまあ、欲しいものをぽんぽんカゴに放り込んでいった。昨日、なんか気づいたら、財布がはち切れんばかりのお金を所持していたからね。

あたしは、鼻歌を歌いながらレジへと向かった。

ーーーーー

お買い物を終えて。

あたしは、森に来ました。昨日、能力の練習して山火事？になりかけた、あそこ。また練習しようかなって思ったからね、来てみたの。
そしたら…………

｢だ、誰かいるんですか…………？｣

と、知らない声。
なんか人がいるし！怖いから能力の練習出来なくなったし！

もーいい!! 誰か知らないが、とりあえず挨拶して仲良くなってしまえ！

…………というわけで声のした方へ行く。
すると、そこには白衣を着た女の子がいたのだが。

｢えっと………………？｣

超ガクブルしてる。
なにゆえこの子こんなびびってんの…………？