へるぷみー ベレッタ ページ41
「ここはどこだ・・・・・・」
まさか自分が人生で、心の底からそう思ってこんな台詞を言う日が来るとは思わなかった。
「へるぷみー・・・・・・」
時間帯はおそらく夜、の筈なのだが・・・・・・自分より年下に見える子も歩いていたりするので、正直言って何がなんだか分からない。
しかも二次元キャラのような奇抜な見た目の子が多い。
とりあえず歩き回っていると、大きな建物の前にたどり着いた。図書館のような風貌だ。
「あばー・・・・・・なんだここ・・・・・・」
本を読むのは小さい頃から好きだったので、俺の足は自然と図書館へと進んでいく。
見たことない本や面白い本がある事を心から期待する。
「はえー・・・・・・すっごい広い」
今の俺は多分他の人から見たら不審者だと思う。図書館の入口で、しかもうっとりとした顔でしばらく立ち止まっているのだ。
「なんか面白い本無いかな〜」
まずはこの世界のことを知りたいので、歴史や記録文書を探す。が、あまり見つからなかった。
あと見つけられた事には見つけられたが、本棚の高い位置にあってとれなかった。
諦めて物語の本を探す。
今まで読んだことが無いような本が何冊もあり、プロローグから惹かれてしまったので、ざっと10冊程持って近くの机で読む事にした。
「あー面白かった〜・・・・・・ってあれ、今何時だ」
体感時間だと多分、3時間程。近くにいた人が何人も居なくなっていた。
「どうしよう・・・・・・どこ行けば良いんだ・・・・・・」
「お困りのようですね」
「あばばっ!?」
咄嗟に振り返ると、品の良い老婦人が立っていた。なんで、さっきまで周りには誰も居なかったはずなのに?
「変わった驚き方をする子なのねぇ。あなた、大方どこに行けば良いのか分からないんでしょう・・・・・・あと、ここがどこかも分かってないんでしょう?」
あい、図星です。
「ここは怪夜町、ざっくり言ってしまうとなんでもありな町よ。銃やナイフの所持だって認められているのよ・・・・・・最近貴女のように迷い込む人が多いからね、この地図にある屋敷に行きなさい」
そう言って老婦人は俺に地図を手渡した。
「そうそう、貴女本を読むのが好きみたいだけど、この図書館には本屋も併設されているのよ」
老婦人はそう言って微笑むと、霧のように消えてしまった。
地図を見下ろす時に見えた自分の髪が、水色だった。
「えっ!?」
後で確認しなくては。
運良く鏡を見つけたので、そこで確認しよう。
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グランディ(プロフ) - 続編完成しました〜ありがたや (2019年6月16日 15時) (レス) id: 12bfae36c2 (このIDを非表示/違反報告)
澪 -rei-(プロフ) - 更新しました! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 72f8d10893 (このIDを非表示/違反報告)
澪 -rei-(プロフ) - 更新します! (2019年6月16日 13時) (レス) id: 72f8d10893 (このIDを非表示/違反報告)
Na(ナトリウム)(プロフ) - 終わりました! (2019年6月16日 13時) (レス) id: d4cffa305a (このIDを非表示/違反報告)
Na(ナトリウム)(プロフ) - 更新します! (2019年6月16日 12時) (レス) id: d4cffa305a (このIDを非表示/違反報告)
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