おはよう。どこか分からない場所。 byねむるる ページ37
「ふぁっ。おはようございます!」
何かにつつかれた感触がして、目が覚める。
何故、今は授業中なのだ。きっと先生にシャーペンでつつかれたのだろう。
などと思いながら、目を開けると、そこに広がるのは、怒った教師の顔でもなく、黒板でもなく、固まる人でない人と、1枚のスクリーンだった。
スクリーンに目を向けると、3、2、1...とカウントダウンが始まり、その後文字が現れる。
『おはようねむるる。』
「あっ、おはようございます...」
おもわず返事をして、これでいいのかと数分思う。
『早速だがねむるる、周りの人がなぜ止まっているのか分かったりするか?...まぁ、この話は、またの機会にしよう。』
『お前には、ひとつ、任務がある。』
「任務。」
魅力的なワードをオウム返しにする。
...はい。中二なもんで、少し厨二がかってるんです。
『この屋敷にいけ。地図あげるから、そこ行って。』
と言われ、ぱっと手元にいつの間にかあった地図を見る。
その地図がまぁ酷い。
「ここ曲がる。」「ここら辺で曲がる。」
くらいしか書いてない。
とりあえず、地図を少しの頼りにして進む。
気にも止めなかったが、いつの間にか人は動き出していた。
「これ、ほんとに合ってるよね...。」
今歩いてるのは森。多分、合っていない。
「おっと、お嬢ちゃん、ちょっと道を間違えてるよ。」
背面から、嗄れたおばぁさんの声が聞こえた。
違うんだ。
何故かこのおばぁさんのいうことは間違っていない気がした。
引き返そう。そう思って、くるりと踵を返すと、
「これこれ、お嬢ちゃん、そっちでもないさ。
もう、私が案内するさ。」
聞こえたと思ったら、目の前におばぁさんが現れる。
「いいかい?...」
...一から十まで説明してもらった。
今は、そろそろ屋敷への道中だ。
おばぁさんに道を教わり、歩き始めて15分程度だろうか。
屋敷の屋根が見えて、さらに扉が見えてくる。
「...着いた。これだ...」
とくとくと、鳴り止まない心臓に手を当てて、ぎこちないノックの音が青空に響いた。
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鳴く狐(プロフ) - 修正失礼しました。 (2019年6月2日 11時) (レス) id: 164fe814fa (このIDを非表示/違反報告)
鳴く狐(プロフ) - ちょっと修正します。 (2019年6月2日 11時) (レス) id: 164fe814fa (このIDを非表示/違反報告)
三日月桜(プロフ) - 修正終わりました (2019年6月2日 1時) (レス) id: 4138aa2156 (このIDを非表示/違反報告)
三日月桜(プロフ) - ちょっと修正にいきます (2019年6月2日 1時) (レス) id: 4138aa2156 (このIDを非表示/違反報告)
グランディ(プロフ) - 続編作成しましたー、これからも宜しくお願いします!!【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/vahanaito95/】 (2019年6月1日 23時) (レス) id: 12bfae36c2 (このIDを非表示/違反報告)
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