作者達が迷い込む町【小説】 (ページ15)

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遊び疲れたら鳴く狐ページ15

さて、とりあえず話しかけられたけど…無難に返せたかな。そういえば、おばあさんの言ってた人があの天使さんなんだよね？
…だとするとご飯どうしたらいいんだろう。…はぁ、めんどくさいのは嫌いなんだけどなぁ。…作るしかないか。

「ふむ、名無しさん。傍観を誘っておいて申し訳ないですが。少し席を外します。」

「ほ～い♪」

とりあえずは冷蔵庫のチェックだよね。そう思ってキッチンらしき場所を探しながら向かって行くと…

「おぉ、ここが食堂か。なかなかの広さだね。で、その奥が…」

やっぱりキッチンか。ん？お茶を入れる音？誰か先にいたのか。そういえば、さっきさっさとあの場から奥に行った白い子がいたっけ？その子かな。そう思ってキッチンに入って見ると…

「よし、出来た・・・ん、誰？」

白じゃなくて黒だった…

「あぁ、私は鳴く狐と申します。貴方は？」

「俺の名前は•••クロだ。」

「何か作ろうと思っていたのです。完成したら扉の下にメモを挟みますね。ここに食べに来てください。」

「なぜ作る必要がある？」

「ふむ、ロビーの2人ですよ。遊び疲れたらお腹がすくだろ？そういうことです」

「そうか、頑張れよ。じゃあなー」

そんな話をして、クロさんは行ってしまった。よし、冷蔵庫の確認をしよう。

「…まともなやつが全く無いじゃないか…買い出しからスタート、だね」

ならコンビニか…よし、行こう。

「ありがとうございました～」

人数も分からないしカレーでいいかなと思って材料を買ったけど苦手な人とかいないよね？あとデザートも用意したからこれでいいかな。

「ただいま戻りました～…」

相変わらずあの二人は戦ってるのか…まぁそこまで暴れたりはしないだろう。

「名無しさん、今からご飯を作りますので出来たらまた呼びに来ますね？」

「うに♪了解！」

…よし、これで完成。途中で何回も不穏な音はしたけど気にしたら負けだろう。まずは、クロさんのところにメモを挟みに行こう。

『カレーとデザートを作りました。食堂においでください。
鳴く狐』

ここでいいよね？よし、あとはロビーにいる人を呼びに行こう。

目の前に待っていたのは破滅的なロビー？…とプラス1人。

「…ﾊｧ、そこの方初めまして。鳴く狐と申します。名無しさん、完成しましたよ。食堂に行きましょう。そちらの方もどうぞ。…あとそこの2人？…これは一体どういうことですか？説明いただけますね？」

ちょっと怒っちゃうよね。これは。