聞こえる足音 やまいはきから ページ17
二階の一室、隅にある部屋の中、一人の少年が机に向かって作業をしていた
部屋には様々な化学部質、毒草があり普通の人ならば嫌な顔をするようなちょっと恐ろしい部屋だ
薬品の匂いがひどいが彼は顔色変えず実験を続けている
混ぜては匂いを嗅いで、たまに自分の身体で実験をしてみる
試作品はきれいな字で番号分けされて几帳面に並べられておりきっちりした性格がよくわかる
いつもの空間、いつもの時間だ
そのいつもは突然に破られた
ビーカー同士がぶつかる音しかなかった部屋だったが聞こえてきた足跡に少年は顔を強張らせた
侵入者?いやまさか、この家は呼ばれた人しか入れない
それならば答えは一つしかない
新しい人だ
「えぇ...っと…今日、何日?」
薬品ばかりでろくに生活雑貨がない部屋では日付もわからない
そういえば新しい人の話もあったような?なかったような…
そもそもいつから寝てなかったっけ?あれ、ご飯食べたのいつだったっけ…
思い出せばなんとやら、でお腹がぐうぅと間抜けな音を出した
ご飯、ご飯が食べたい
キッチンに行けばなにかしらはあるだろう、共有のものを使うのは申し訳ないが致し方ない
そこまで考えてふっと少年は思い出す
大きな問題がある
さっきの足音だ
なぜ問題なのかといえば
彼…もとい、卯月伊織は重度の人見知りだからだ
「ど、うしよう…」
オロオロと周りを見渡しても薬品と毒草、なんとなくおいてあるぬいぐるみしか目に入らない
不幸に不幸は重なるもので
とりあえず、と立ち上がった時身体に限界がきたのか視界が黒に変わる
次に目に入ったものとすれば床だ
あ、ぶつかるな、でも眠くて眠くて仕方ない
ゴンという鈍い音の後すやすやと穏やかに眠り始める
ビーカーの中身がポンと小さい音を立てた
3人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鈴ちゃん♪(プロフ) - そうでしたか、無礼なコメント、申しわけございませんでした! (2019年10月7日 18時) (レス) id: e69227227d (このIDを非表示/違反報告)
サワー(プロフ) - 鈴ちゃん♪さん» 更新しますよ!ですが私は少し忙しいので遅れます……! (2019年10月7日 7時) (レス) id: 59631e9c92 (このIDを非表示/違反報告)
鈴ちゃん♪(プロフ) - 皆さまに質問です。続編が出ましたが更新はもうしないのですか? (2019年10月7日 3時) (レス) id: e69227227d (このIDを非表示/違反報告)
ここ。(プロフ) - 更新しました!報告忘れていてすみません。フォントもベーシックに戻しました! (2019年9月28日 22時) (レス) id: 8956dbb137 (このIDを非表示/違反報告)
ここ。(プロフ) - 更新しますね! (2019年9月28日 11時) (レス) id: 8956dbb137 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ