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嘘吐き幼馴染 水霜 雫 ページ28

私は今屋敷に向けて歩いている。

ある程度情報も集まったし、もう充分だ。

何よりかなり眠い。一刻も早く屋敷で休みたいのだ。これは自業自得である。

現実世界での疲労はここの世界にも引き継がれるらしい。よって、徹夜明けの私は、

「雫!?」

「.は......」

テンションの高い幼馴染の相手をしている暇や労力なんて無いわけです。

名前は祇園寺彼方。

その性格を一言で表すのなら、嘘つき。

「やあ偶然だね!雫も来てたんだ!」

「まぁ...」

「どうやって来たの?

私はね、何故か大きい穴に落ちてしまったんだ!」

口から出る事全てが嘘、偽りである。

幼馴染だと思っているのだが、私は未だに相手の性別すら知らない。

ただ彼...彼女の嘘を見抜くのは一応出来る。

「それ、嘘?」

そう言って首も傾げずただ相手の目を見つめれば、

「やっぱり雫には敵わないなあ!」

とこれも嘘の表情(だと思いたい)で返してくる。
全く厄介な人物だ。

え、学校も行かない私が何故知ってるかって?

そりゃ幼馴染ですし。それより彼方が勝手に「プリント届けに来たぞ!」と乗り込んできていたのだ。

...当然目を通した事が無いがな。

「雫はどこ行くの?私は取り敢えず、屋敷に行こうと思うんだ!」

「私も。この世界に来たのはいつ頃...?」

「ずぅっと昔さ!....嘘々!ついさっきだよ!」

となると私とあまり変わりはないわけだ。

彼方は尚もニッコリと口角を上げている。幼馴染にくらい素になっても良いのに...。

「雫は人間なの?それとも他の種族?」

「多分、人間だと思う...」

「そっかぁ!僕もだよ!」

「そろそろ屋敷に行きたい...。眠い...」

「また夜更かししたでしょ?

良し!じゃあ屋敷目指して出発!」

そう言うなり彼方はテクテクと歩き出した。

唖然としてその場に立ち尽くす私を見たら、「置いてくよ!」とこれでもかと笑った。

何故だ。何故いつから行動を共にする事になっている。

《この世界ではせめて仲間の大切さをしっかりと学ぶんじゃ》

消えた爺さんの顔と言葉が鮮明に浮かぶ。

「仲間じゃ無いし...」

そう言いながら、私は早足で進む彼方に追いつくために駆け出した。


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祇園寺彼方さんを使わせていただきました!

キャラ崩壊しないように頑張ります...!

とある屋敷にて。水無月カエデ→←とある屋根にて 水無月カエデ



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Mashiro Lio(プロフ) - 終わりました! (2019年8月25日 13時) (レス) id: 6bdf3daa52 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 更新……というか軽く修正します (2019年8月25日 12時) (レス) id: 6bdf3daa52 (このIDを非表示/違反報告)
MILK(プロフ) - あ、お話いっぱいです!移行お願いします! (2019年8月7日 17時) (レス) id: 4af98e85a9 (このIDを非表示/違反報告)
MILK(プロフ) - 更新します! (2019年8月7日 17時) (レス) id: 4af98e85a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見里あさひ(プロフ) - こうしんしました。 (2019年8月7日 16時) (レス) id: 63500bc6f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グランディ x他5人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年7月9日 7時

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