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轟焦凍side
雄英高校 体育祭 決勝トーナメント準決勝
シード枠で進出した皇と対戦した俺は想像を遥かに超える実力を持っていた
俺と違って攻撃に長けた個性ではないのに強個性である俺と互角に戦ってきた
以前のヒーロー基礎学で皇の個性は嫌という程把握しているのに上手いこと利用されてしまった
今回ばかりは負けを覚悟した
だが どうしても負けたくなかった俺は女子相手だからと抑えていた右側の個性を使ってしまった
咄嗟に使ってしまった
俺の前には赤く爛れた右肩を抑えてうずくまる皇の姿がある
疲労で息が上がっている俺よりも苦しそうに息を吐き続ける皇を見て｢やってしまった｣という焦燥感と罪悪感に苛まわれる
全身に火傷を負った皇は見ていられないほど痛々しい姿になっている
体操着も焼け焦げ 青白い肌が見える
「…まだ……まだ負けてない…」
「っ…！」
そんな姿になっても皇はまた立ち上がった
流石に俺も動揺が隠せない
いくら皇がまだ続けると言っても俺はこれ以上皇に攻撃することは出来ない
ヒーローを目指すひとりの人間として戦える状態にない奴に攻撃をすることなんて出来ないからだ
それでも皇は力が上手く入っていない右手を俺に伸ばして個性を使おうとしてくる
そんな皇から目をそらせるはずがなく俺は思い切り皇を見てしまった
《＿＿ 退け ＿＿》
マズいと思った時はもう遅くてまんまと皇の個性にかかってしまう
頭の中ではダメだと分かっているのに足が勝手に場外に向かって進んでいく
普通科の奴に操られた時の緑谷みたいだ
『まだ諦めない皇の最後の手に引っ掛かってしまう轟！このままだと自ら場外に出てしまうぅー！？』
観客席から悲鳴に近い叫び声が聞こえる
そんなこと言われなくたって分かっている
だけど体は全く言うことを聞いてくれない
焦燥感から冷や汗が首を伝う
あと一歩で場外に出てしまう
＿＿＿＿その瞬間
後ろから地面に倒れ込む音が聞こえた
『マジか！！ここで皇A 最後まで耐えられず意識を失ってしまった！！！！
よって準決勝1組目は轟焦凍の勝利！
おめでとう！決勝戦進出だァァァァ！！』
急に自分の言うことを聞くようになった体に安心しながらも後ろを振り返った
そこにはぐったりとしてピクリとも動かない皇が倒れ込んでいた
勝ったというのに全く嬉しくない
謎の苦しさに苛まれながらも俺はグラウンドを去った
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ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙さん！今回もありがとうございます！白昼夢メインで更新を続けてまいりますが新作も着々と進めております！何卒よろしくお願いいたします！ (2020年4月14日 19時) (
レス) id: f0730c5fd6 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - いつもはコメントなどしないのですがばぐさんの作品は素晴らしい作品ばかりでいつもコメントさせて頂いております！拝啓シリーズお疲れ様でした！白昼夢も更新頑張ってください！また、新作が出た際には必ず見に行きます！ほんとに大好きです！ (2020年4月12日 19時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - ぴのさん» ご指摘ありがとうございます。変更させていただきました。ご不快な思いをさせてしまっていたら大変申し訳ありません。 (2020年3月12日 15時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - なむなむさん» ありがとうございます！設定画面で｢画像の挿入｣をタップしてアップロードを開くと画像を編入できると思います！ (2020年3月12日 15時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - きいろさん» ありがとうございます！そんなふうに思っていただけて幸いです！ (2020年3月12日 15時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年3月8日 21時
