38話 ページ39
爆豪side
荷物の片付けを終えて時計を見るとすっかりお昼の時間になっていた
昼飯にするかと思ってキッチンに立つとアイツはおもむろに鞄からサプリメントを取り出した
てちてちと音を立てながら俺の元にやってくる
「かっちゃん 水ちょうだい」
「てめぇ病気持ちなんか…？」
「え？元気だけど」
じゃあその薬はなんなんだよ
よく分かんねぇ袋に入ってるし数も多いだろ
ジーッと見つめていれば俺の言いたいことが分かったようで｢あー｣と言いながら答えた
「これ お昼だよ？時間ないからサプリメントで補ってたの かっちゃんも飲む？」
「は？？それが昼飯？？」
「バランスいいよ」
「…はぁー」
コイツの性格なら予想できなくもない
面倒臭いが故にこうなってしまったんだろう
一周まわってアホな行動に深い溜息をつくと不思議そうな顔をしやがる
「いいか 俺と住む以上それは禁止だ
ちゃんと飯を食え 朝昼晩必ずだ いいな？」
「分かった」
理解し難いといった顔をするコイツの視線に気付かないフリをして料理に取り掛かる
コイツが今日から引っ越しくるため昨日のうちにスーパーに買い物に行っておいた
おかげさまで冷蔵庫の中身はパンパン
何を作ろうかと冷蔵庫に入っている食材を眺めていると横から覗き込むように現れて卵を指さした
「オムライス作って」
「ソースは？」
「デミグラスがいい」
なんとなく分かってはいた
コイツの好物はオムライス
高校生の時もランチラッシュのオムライスが大好きでいつも注文していた
白玉パフェばっかり食べようとするからしょうゆ顔がコイツを抑えていたのも覚えている
「ライスは？」
「チキンライス派」
「ニンジンは？」
「好き」
「グリーンピースは？」
「嫌い」
「パセリは？」
「可もなく不可もなく」
冷蔵庫から食材を取り出しながら好き嫌いを確認する
嫌いと答えても入れるもんは入れるけどな
それに気付かずにアイツはルンルンとした足取りでテレビの前に行った
ここに来てからまだ3時間くらいしか経ってないのに自分の実家のようにくつろいでいる
良くも悪くも適応能力が高い
「かっちゃーーん まだー？？」
「かっちゃんて呼ぶなや！！！！」
テレビ前のソファに座りながら俺に聞いてくるアイツは楽しそうに笑っている
この前の営業スマイルと違ってまだあどけないように見える
完成したオムライスとスープを持ってアイツの横に座ると分かりやすく目を輝かせた
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犬井(プロフ) - 臨時教師…この展開私の好物です((やめろ これからも、まったりでいいのでマイペースに更新頑張ってください(´･ー･`)ﾌﾌﾝ (2020年3月5日 12時) (
レス) id: a30ea6f0a7 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです これからも、頑張って続けて下さい 応援しています(#^.^#) (2020年3月3日 16時) (レス) id: 1fbc4252fc (このIDを非表示/違反報告)
(´???｀) ぬん(プロフ) - 心の底から言います.......爆豪とくっついて.....あっこの作品大好きです (2020年3月1日 23時) (レス) id: 3a7d3d0190 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 永久さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - Leoさん» 前作から引き続きご愛読していただきありがとうございます！彼女の思いが伝わったようで嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月26日 19時
