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ページ22

炭治郎side







「正真正銘 鬼だよ」






そう答えた彼女は 本当に鬼なのか疑いたくなるほど優しく笑うものだから驚いてしまった



善逸に言われる前からこの鬼に殺意がないことは分かっていた



けれど藤の花のすぐ近くにいるのに平然としている鬼を見て恐怖感に襲われてしまった



それに今は昼間だ



太陽の光を浴びても死ないのか?


それなら鬼舞辻無惨の呪いは?


牙はないように見えるのだが?



聞きたいことは山ほどある





俺が悶々と考え込んでいる間に善逸は鬼と仲良くなったようで普通に話している



善逸は耳がとても良い



そんな彼が信用しているくらいだし彼女からは悪い匂いは全くしない



底なしに優しい匂いと どことなく憂いを帯びた匂いがする




「っあの!!!」



「なぁに?」



思わず大きな声を上げてしまったにも関わらず彼女はゆったりとした動作でこちらを向いてくれる




「さっきはすみませんでした!


その!俺の妹も鬼になってしまっているのですが貴方のように陽の下を歩いたりできるようになれますか?」



「気にしなくていいよ」





へらっと笑い先程の無礼を許してくれる


手を顎に当てて悩む仕草をした彼女は うーんと言いながら悩みこんでしまう






「私は自ら望んで鬼になったの」



「っ!?」



「な、なんで!?」



「まぁ理由は置いといて」




自ら望んで鬼になったということを聞いて驚いている俺たちを抑えて話を続ける




「最初から陽の下を歩けたから他の鬼を見て逆に驚いた


あ〜 日に当たると死ぬのか〜ってね


けど私は日に当たっても死なないし


人の血肉以外もちゃんと味がする




私は亜種だったから君の妹がどうやったら陽の下を歩けるようになるかは分からない」





________ 亜種



まさにその言葉にぴったりだろう



陽の下を歩けるだけでなく人の血肉以外もちゃんと味がする鬼がいるだなんてお館様は知っているのだろうか



現に今も俺たちがこんな至近距離にいるのに襲ってこないあたり人間の味方なのだろうか



もしかしたら珠世さんに助けられた鬼なのだろうか



それなら辻褄が合う!







「貴方は人間の味方なんですよね!」



俺の言葉に善逸も期待の眼差しをむけて彼女を見るとふわりとした笑みを返してきた


そして酷く冷たい声色で






「私は人間の敵だよ?


人もちゃんと食べるし殺す


油断してたらたべちゃうよ?」






そう答えたのだ

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はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (2月3日 22時) (レス) @page44 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - どうして完結なんや…() (11月20日 5時) (レス) @page44 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
こいちご。 - ちょっとあまりにも私と解釈一致すぎて泣いてます (2022年12月14日 0時) (レス) @page9 id: 72d95f658b (このIDを非表示/違反報告)
⭐️穂乃果⭐️ - 面白すぎて大草原www (2022年3月6日 10時) (レス) @page15 id: 1b52ef822c (このIDを非表示/違反報告)
ふじか(プロフ) - 続きがとても気になります…! (2021年9月29日 20時) (レス) @page44 id: ae671ca5ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2019年12月19日 17時

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