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蟲柱さんはなかなか私を解放してくれないようです
まあ普通に考えて鬼を解放するわけがありません
「なぜ街を散策したいのですか？」
『甘味を食べたいの』
「…血肉以外も食べられるのですか？」
『うん まぁ…』
少し驚いたように目を開いたあと蟲柱さんはパンっと手を叩いて言いました
「それなら私の屋敷に来ません？お菓子やお茶もありますし…どうですか？」
おやつタイムを邪魔された私からすると すごく魅力的な話でした
…まぁ危なくなったら逃げればいい
『…お言葉に甘えて』
「まぁ嬉しい！さぁ行きましょう！」
蟲柱さんは私の手をぎゅっと握って走りはじめました
さすが最高階級 柱なだけあります
走る速さが一般の隊士と比べて恐ろしく違います
それと抜かりなく
私に藤の花を握らせました
さすがに藤の花は苦手なので少し動揺してしまいましたが別に死ぬわけではないので耐えることにしました
『嫌な香りだなぁ』
「何か言いました？」
『ううん 何も』
何も知らないかのような顔で聞いてくる蟲柱さんに少しイラッとしましたが我慢しました
しばらく手を引かれて走るとたくさんの蝶が舞っている屋敷に着きました
「さあ こちらです！」
『…おじゃまします』
屋敷の門をくぐると威圧感を感じました
その先には恐らく柱なのであろう男性が2人立って私を待ち構えていました
「胡蝶 そいつが噂の鬼なのかァ？」
「はい すんなり着いてきてくれました」
『…はじめまして？』
「派手に整った顔してるじゃねえか！」
全身に痛々しいほどの切り傷が入っている男性と宝石やらなんやらジャラジャラとつけた男性でした
なるほど 私を捕まえようとしているのですね
ですがお菓子を頂くまで帰るわけには行きません
＿＿＿＿ それに
『貴方 稀血ですね』
傷だらけの男性から酷く酔ってしまいそうなほど甘い稀血特有の香りがしたので
動脈が一番通っている首元に顔を近づけクンクンと鼻を鳴らしました
「…！！」
私が急に近づいたことで動揺したのか彼は刀に手をかけました
このままだと彼の間合いにいるので切られてしまいます それは困るので刀に触れた彼の手を上から押さえました
『別に襲おうとしているわけじゃないから殺さなくてもいいでしょう？』
私の言葉に彼は驚いてしまいました
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (2月3日 22時) (
レス) @page44 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - どうして完結なんや…（） (11月20日 5時) (レス) @page44 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
こいちご。 - ちょっとあまりにも私と解釈一致すぎて泣いてます (2022年12月14日 0時) (レス) @page9 id: 72d95f658b (このIDを非表示/違反報告)
⭐️穂乃果⭐️ - 面白すぎて大草原www (2022年3月6日 10時) (レス) @page15 id: 1b52ef822c (このIDを非表示/違反報告)
ふじか(プロフ) - 続きがとても気になります…！ (2021年9月29日 20時) (レス) @page44 id: ae671ca5ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2019年12月19日 17時
