158話 ページ9
爆豪side
＿＿＿＿ 腹が立った
傷付いているくせに隠して下手くそな笑顔を貼り付けているアイツに腹が立った
だから思ってもない言葉を並べてアイツの本当の気持ちを引きずり出してやろうと思った
けどそれも失敗に終わって結局アイツの傷を増やしただけだった
｢俺らを頼ってくれ｣
その一言が言えず最低な言葉を投げかけた自覚はある
アイツなら俺が本当は伝えたいことを理解して汲み取ってくれると思ったから
だけどアイツが本音を伝えたのはいつも一緒にいる俺らじゃなかった
半分野郎だったことが癪に障った
なんでアイツが半分野郎を信用しているのか分からなかったが半分野郎が口にしたことを聞いた時やっと理解することが出来た
｢住む世界が違う｣ ｢置かれた状況が違う｣
その言葉だけがやけに耳に残った
一緒に同じ重さの夢を持って走っているつもりだった
ぶち当たる壁も辿り着く先も全て同じだと思っていた
けどアイツは俺らの何倍も重圧をかけられて何倍も遠い所を望まれていた
理解すればするほど尚更腹が立った
だからこそ頼ってほしかったのにアイツは自分でどうにかしようとする
それが嫌だった
.
スクリーンの画面いっぱいに映るアイツは逃げてなんかいなかった
俺らが手を差し伸べなくても1人で立ち上がってしまった
1人で自分を掴んで1人で強くなってしまった
また遠くなるその姿を見て何とも言えない気持ちになる
「お前に俺らは必要なかったんか…
住む世界も置かれた状況も全部違うから俺らは置いていかれるのか…
なんでそんなに強くなってんだよ…！」
俺の言葉に全員が顔を顰める
俺が言わずともここにいる全員が思っていた
悔しかった 情けなかった
アイツのヒーローになれていると思っていたのにアイツのヒーローは自分自身だった
｢私は助けてほしいと思わなかったから言わなかっただけ！！！
皆に助けを求めてどうにもならないから言わなかったの！！｣
頭の中でアイツの言葉が響く
自分の力で手の届かないところへ進んでしまう後ろ姿
ずっと休むことなく走り続けるアイツに俺らはもう追いつけない
光がこの世の中で一番速い
中学ん時に習ったことだ
本当にその通りだよ アイツが一番速い
「東京警察第一病院だ」
「え？」
「そこに月躬弖はいる」
行くなら行けということなんだろう
俺の足は思うよりも先に動いていた
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あまね(プロフ) - かっちゃん‼️尊いな！ (11月20日 3時) (
レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
わかめし - 笑えない君も見てきました！すごく儚くて泣きながら読みました。こっちの拝啓シリーズはもう終わってしまったのですか？続いてくれるのを待ってます！毎日見るので！白昼夢や新しい作品も頑張ってください！ (2020年4月15日 18時) (レス) id: 7ee9cc8e34 (このIDを非表示/違反報告)
とわ(プロフ) - すごくおもしろいです！ (2020年3月6日 22時) (レス) id: 0c51310dc0 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫 - お疲れ様ですもう原作に追いつきますか('()')早い。見ててワクワクして楽しかったです!無料で読めるなんて作者さんに感謝です(占ツクを作ったh((((まぁいいか)これからも頑張ってください。私も勉強とか習い事がんばります。長々すみません！ (2020年2月27日 20時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 更新お疲れ様です〜！派閥5人組の絡みも好きですし、地味に仲のいい障子君との絡みも好きでした。AnotherStoryも楽しみです…！話に出てくる作者様のオリジナルキャラが増えそうな予感…？覚えられなさそうですが、楽しく読ませていただきます！ (2020年2月26日 22時) (レス) id: 82ef289687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月22日 18時
